米は「成果」アピール 政権任期残り少なく譲歩続けば批判も | trycomp2のブログ

米は「成果」アピール 政権任期残り少なく譲歩続けば批判も

 【北京=立尾良二】「昨夜は議長声明で終わると思っていた。合意文書案を出せるとは思ってもいなかった」-。北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補は三十日、北京空港で帰国前、「次の段階」措置の手順などを文書案に盛り込めたと強調した。

 残り任期一年四カ月のブッシュ政権は、今回の協議で結果を出すことに固執。北朝鮮に「無能力化」と核計画の申告を年内に完了させることができれば、来年の大統領選に向けても大きな外交成果としてアピールできるからだ。

 ブッシュ大統領は事前に、北朝鮮の核放棄を前提としながらも平和協定締結の意思を表明。協議の最中には見返りの重油五万トン分の予算措置を承認した。ライス国務長官もテロ支援国家の指定解除の可能性を示唆するなど、北朝鮮が望む“ニンジン”をいくつもぶら下げて妥協を促した。

 ただ、合意文書案には「無能力化」の対象施設として、当初の「すべての既存の核施設」が「寧辺の三施設」に限られ、プルトニウム貯蔵施設などは含まれないもようだ。すべての核計画の申告も、北朝鮮によるシリアの核開発協力が触れられるのか注目される。

 米国内では、北朝鮮に「初期段階の措置」を履行させるため、マカオの銀行の凍結資金を“超法規的”に解除した際、譲歩ぶりが「壊滅的だ」(ボルトン前国連大使)と批判された。

 今回も日本人拉致問題やイラン、シリアへの核・ミサイル技術移転疑惑を解明しなければ、テロ支援国家指定を解除してはならないとする法案が米議会に提出され、「次の段階」でも譲歩を重ねるのではないかとの懐疑的な見方も広がっている。

中日新聞:米は「成果」アピール 政権任期残り少なく譲歩続けば批判も:北朝鮮問題(CHUNICHI Web)