北復帰、中韓にも圧力 6カ国協議 米、人権問題を前面 | trycomp2のブログ

北復帰、中韓にも圧力 6カ国協議 米、人権問題を前面

 【ワシントン=有元隆志】ブッシュ米政権が北朝鮮問題の解決に向け、脱北者の強制送還で中国に強い懸念を表明したほか、北朝鮮と韓国の経済協力の象徴ともいえる「開城工業団地」の労働条件を疑問視するなど、北朝鮮はもちろん、中国や韓国に対しても圧力をかけ始めた。中断している北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議に北朝鮮が復帰を表明しないなか、「圧力路線」を今後も強めるものとみられる。

 マクレラン大統領報道官は三十日の声明で、キム・チュンヒと名乗る三十代の脱北女性を中国が強制送還したことについて、「強い懸念を持っている」と批判。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の関与なしに、亡命希望者を北朝鮮に送還しないよう求めた。

 キムさんは昨年十二月、北京の韓国国際学校に駆け込もうとして中国当局に取り押さえられ、北朝鮮に送還された。

 国務省高官はブッシュ大統領が脱北者問題に「強い関心を示している」と述べ、四月二十日の中国の胡錦濤国家主席との会談で、北朝鮮の人権問題を提起する可能性を指摘した。

 北朝鮮の人権問題を担当するレフコウィッツ大統領特使も三十日の講演で、「国際的な責務を無視している」と中国を批判した。

 また、同特使は韓国の土地公社や現代グループが南北協力事業として、北朝鮮南西部の開城に建設した「開城工業団地」で働く北朝鮮の人たちの労働条件に疑問を投げかけた。同特使は「国際労働機関(ILO)のような独立した機関が(労働条件について)検査することを認めるべきだ」と述べた。

 一方、米財務省は三十日、北朝鮮による大量破壊兵器拡散に関与したとして、スイス企業と同社のスイス人社長の対米資産凍結措置をとるとともに、米企業との取引を禁止すると発表した。

 一連の措置は北朝鮮が六カ国協議に復帰しないなか、「タイミングをあわせて行った」(米政府関係者)という。ホワイトハウスは北朝鮮による偽札流通など違法金融活動に対し、財務省や司法省に追加的な措置をとる権限を与えたともいわれ、北朝鮮が六カ国協議に復帰しない限り、さまざまな角度から圧力を加えていくものとみられる。
Sankei Web 産経朝刊 北復帰、中韓にも圧力 6カ国協議 米、人権問題を前面(04/02 05:00)