日朝作業部会 「拉致」妥協せず 首相が指示、不調なら逆風も | trycomp2のブログ

日朝作業部会 「拉致」妥協せず 首相が指示、不調なら逆風も

 安倍晋三首相は一日、北朝鮮をめぐる六カ国協議の合意に基づく日朝国交正常化作業部会が七日に始まるのを前に、首相官邸に麻生太郎外相、原口幸市日朝国交正常化交渉担当大使らを呼び、拉致問題の進展がなければ北朝鮮側への支援には応じないとの基本方針堅持を指示した。安易な妥協はせず、「拉致は解決済み」とする北朝鮮側に態度の変更を促す狙いだが、交渉で進展がなければ政権への逆風を招きかねない。

 首相は一日夜、記者団に対し、麻生、原口氏らに「作業部会で拉致問題の完全解決、前進を目指して全力を尽くすよう指示した」と表明。麻生氏も同日の自民党麻生派総会で「(北朝鮮が)解決済みという態度なら問題外で、そこで話が終わることになりかねない」と北朝鮮側をけん制した。

 ただ、北朝鮮側も最近、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)への相次ぐ強制捜査を「政治的弾圧」と非難するなど強硬姿勢を強めており、拉致問題で大幅な進展は考えにくいとの見方が大勢。さらに、過去の国交正常化交渉でも持ち出した「過去の清算」に基づく補償を求める可能性もあるとみられ、作業部会は入り口段階で膠着(こうちゃく)する懸念が早くも指摘されている。

 自民党内からは山崎拓前副総裁ら非主流派を中心に、拉致問題と核問題を切り離して支援に応じるよう促す声も出ており、作業部会が不調に終われば首相の立場は「厳しさを増す」(山崎派幹部)ことも予想される。

 こうした中、六カ国協議の米首席代表であるヒル国務次官補は二月二十八日、「(日朝作業部会で)解決を見いだすためのロードマップ(行程表)を示してほしい」と早くも「落としどころ」に言及した。背景には、六カ国の中で同盟国日本が、拉致問題で孤立を深めかねないとの懸念がありそうだ。

(東京政経部 林真樹)

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