北の窮乏「たばこ」が救う?中朝国境で偽マイルドセブン | trycomp2のブログ

本物と見分けつかないが印刷ミスも
テポドン2号など一連のミサイル発射の巨額費用の損失に加え、周辺国の経済制裁、大規模な水害の「三重苦」で窮乏を極める北朝鮮。ドル箱だったマスゲーム「アリラン」も中止にし、次の資金源に触手を伸ばし始めている。そこで注目されるのが「マイルドセブン」などのニセたばこ。「ニセ札よりリスクが少なく、利益率が高い」(専門家)というのだ。夕刊フジも中朝国境で精巧なニセモノを入手。台湾マフィアの暗躍も見え隠れするインチキたばこの実態を探った。
今回入手したニセたばこは中国・瀋陽市のコリアタウン、西塔の露天で販売されていた「マイルドセブンライト」。日本たばこ産業(JT)によると、すでに製造を終了したパッケージだという。
パッケージには日本語で「あなたの健康を損なう-」という注意書き、バーコード、色合い、さらには箱の底部にごく薄く打刻されている製造番号まで本物と見分けがつかない。
よく観察すると、パッケージのブルーライン上に1カ所だけ印刷ミスとみられる斑点が残っていた。「本物ではこうした印刷ミスはまずない」(JT・IR広報部)というが、消費者が見破るのは難しいといえる。
「これまでにも多くのニセモノが持ち込まれたが、外見で見分けることは不可能。吸ってみると明らかに味が違うので、それで判断するしかない」(同)。実際に同銘柄を普段吸っている男性(42)に試してもらうと「何か味が口の中に残る感じがするのが変だ」と気持ち悪がった。
JTは「急にニセモノの流通量が増えているわけではない」とするが、中国・瀋陽ではニセモノが簡単に手に入ってしまうのも事実。海外たばこの市場関係者は「中国の市場も日本と同じ専売制で、1箱15-20元(210-280円)で販売されている。ただ、間に卸が入るため、さまざまなタイプのたばこが入ってくる。中国国内でマイセンはそれほど人気はない。ニセたばこのマーケットがあるのは台湾でしょう」と語る。
確かに「台湾で『マイルドセブン』はナンバーワンブランド」(JT・広報IR部)という。専売制で流通ルートの管理が徹底されている日本でニセたばこを流通させるのは至難の業なのだ。
米・司法省は昨年、カリフォルニア州などの港町で台湾系マフィア87人を密輸容疑で逮捕した。マフィアが輸入しようとしていたのは、偽造ドル札やニセたばこ。マフィアの中には北朝鮮国籍の人物も含まれていたといい、台湾がマネーロンダリングならぬ“たばこロンダリング”の要衝となっている可能性は高い。
折しも米の金融制裁に続き、偽造紙幣の中に人民元が見つかったことから、中国銀行もマカオ支店の北関連口座を凍結した。
北は先月の豪雨被害の復旧に人手が必要なため、今月に上演される予定だったマスゲーム「アリラン」を中止とした。昨年は中国、韓国、日本のツアー客約1万人以上が平壌を訪れ、総額10億-15億円の外貨を落としていっただけに、北にとっては痛手だ。このほか一連のミサイル発射の費用が70億-80億円と推計されており、現在の北は、複合的にカネがない状況に陥っている。
北朝鮮のモノに詳しい山梨学院大の宮塚利雄教授は「北朝鮮は、これからますます、ニセたばこの製造にシフトしてくるでしょう」と予想する。「偽造紙幣は金融制裁というリスクがあるが、とにかくニセたばこはリスクが低い。基本的に銘柄は違っても、中身の葉は同じなので粗悪品には変わりない」と話している。
ZAKZAK 2006/08/18
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