脱北者:中国国内の日本領事館、大使館での保護が長期化 | trycomp2のブログ

脱北者:中国国内の日本領事館、大使館での保護が長期化

 脱北者が中国国内で日本の大使館や領事館に保護された後、日本に帰国・入国を果たすまで長期化するケースが目立っている。半年近くに及ぶ場合もあり、その間外出のほか電話や手紙など外部との連絡も禁止される。中国側が出国を許可するまで時間がかかる事情が背景にあるが、支援関係者から「命をかけて逃げて保護されても、長く不自由な生活を強いられている。早く日本に帰れるようにすべきだ」との声が上がっている。【工藤哲】

 脱北者は、中国にとっては不法入国者で、中国国内で日本の領事館に駆け込むなどして日本の保護下に入っても、中国側が調査し、出国を許可しないと日本に行けない。

 脱北者の40代の女性と20代の息子2人は、7月に来日したが、脱北後に保護された中国・瀋陽の日本総領事館で約4カ月間過ごした。女性の夫は70年代に帰還事業で北朝鮮に渡り、数年前に脱北・帰国した40代後半の元在日朝鮮人。3人は、この夫が呼び寄せる形で来日した。

 女性らの話によると、3人が脱北したのは今年2月。夫が日本の外務省に連絡を入れていたこともあり、中国での潜伏生活は20日ほどで、3月に領事館に保護された。2階に保護下にある家族ごとの部屋があり、3人はその一室に入った。

 部屋にはベッドや机、椅子があり、職員から渡された日本語のテキストで勉強したり、共有スペースでテレビも見られた。トイレやシャワーは共同、1週間に1度は1時間半ほどバドミントンなどを楽しめたという。

 一方で、外出や電話、手紙、酒・たばこは禁止されていた。近くにロシア政府の建物などがあり、「窓から顔を出さないように」と忠告された。早く日本に行きたかったが、職員から「最近は中国の公安が反対するので期間が短くならない。5、6カ月は覚悟してほしい」などと説明されたという。

 脱北者支援のNGO関係者は「昨年秋ごろから、保護が長期化する例が見られるようになり、今年も5カ月かかったケースが3件あった。事実上軟禁状態だ」と話す。

 中国大使館(東京都港区)の担当者は「最近は、北朝鮮に限らずミャンマーやベトナムなどからの不法入国者が増えており、処理すべき案件が増えている。ケースによっては調査に時間を要するものもあり、脱北者が日本に行くまで長期化することもある」と説明している。

毎日新聞 2006年9月13日 15時00分

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