南北閣僚級会談が事実上決裂、コメ支援めぐり平行線
【ソウル=福島恭二】ソウルで開かれていた韓国と北朝鮮の第21回南北閣僚級会談は最終日の1日、首席代表会談などが行われたが、実質的な合意が得られないまま決裂し、閉幕した。核問題で進展がなければ、コメ支援はできないとする韓国側と、これに反発する北朝鮮の溝が埋まらなかったためで、次回日程も決められなかった。南北縦断鉄道の試運転などで進展していた南北関係だが、核問題が前進しない限り、今後の進展にブレーキがかかる可能性が強い。
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閉幕後、「共同報道文」が発表されたが、「南北関係をより高い段階で発展させなければならないことで一致した」などとしただけで、具体的合意事項を盛り込むことは出来なかった。
5月29日に始まった今回の会談では、韓国側は2月の6か国協議で合意した核放棄に向けた「初期段階の措置」を履行しなければ、コメ40万トンの支援について、「国民の理解と共感が得られない」と延期の方針を表明。これに対し北朝鮮側は、「南北の信頼を構築する上で、合意事項の実施が重要だ」と主張し、核問題とコメ支援を関連づけることを否定し、話し合いは平行線をたどった。
韓国側は、南北国防相会談の開催や南北縦断鉄道の段階的開通、双方の専門家による平和定着のための国策研究機関会議の開催などを提案したが、北朝鮮側は最後までコメ支援の実施にこだわったため、実質的な討議にすら入れなかった。
南北関係は、北朝鮮によるミサイル発射(2006年7月)と核実験(同年10月)で一気に冷え込んだが、今年2月の6か国協議の合意を受け、2月末の前回閣僚級会談で改善が図られ、経済協力推進委員会でコメ40万トンの支援再開に合意した。
だが、盧武鉉政権は、北朝鮮がマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」で凍結されている資金の送金問題が未解決であることを理由に初期段階措置を履行しない中、コメ支援だけを先に実施すれば、国内だけでなく国際社会からも批判を浴びると判断。北朝鮮への柔軟姿勢が目立った同政権も今回は、コメ支援の時期や速度は北朝鮮の措置履行状況を見極めて決めるとの姿勢を示していた。
「初期段階の措置」を履行しない北朝鮮に対しては、ロシアも5月30日に制裁発動を表明。米政府内で北朝鮮との対話路線を主導するヒル国務次官補も「北朝鮮は約束を履行すべき」といらだちを深めている。
今回の決裂は、北朝鮮が核問題とは切り離して経済協力を要求しても、韓国側が応じにくい状況を明確にし、南北関係の行方は核問題次第との構図を鮮明にしたといえそうだ。
(2007年6月1日22時37分 読売新聞)
南北閣僚級会談が事実上決裂、コメ支援めぐり平行線 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)