[6か国協議]「『北』の核廃棄以外あり得ない」 | trycomp2のブログ

 [6か国協議]「『北』の核廃棄以外あり得ない」

 北朝鮮の核廃棄へ具体的な進展が得られるのだろうか。

 6か国協議が、2月8日に北京で再開することになった。

 米朝の6か国協議首席代表は先々週、ベルリンで3日間協議した。米国は、北朝鮮に、核廃棄へ前向きに動くよう強く促したのだろう。問題は、北朝鮮の出方だが、これまでの行動を見る限り、楽観はできない。

 昨年12月の前回6か国協議は、北朝鮮が米国の「金融制裁」解除に固執したために、核廃棄をめぐる論議に入れないまま、終了した。

 6か国協議に先行し、30日から、金融制裁をめぐる米朝専門家会合が、北京で始まった。北朝鮮がどう出てくるかは、核論議への北朝鮮の姿勢を見極める重要な判断材料となろう。

 米国は2005年9月、北朝鮮の資金洗浄にかかわったとして、北朝鮮の口座があるマカオの銀行と、米金融機関との取引を停止した。

 凍結中の北朝鮮の資金約2400万ドル(約29億2000万円)のうち、不法行為とは無関係と立証された分の解除を検討する、との見方もある。だが、それで北朝鮮が確実に核廃棄につながる具体的な措置を取る、という保証はない。

 金融制裁の部分解除という“成果”だけを得て、肝心の核廃棄については“凍結”など小手先の対応でやり過ごそうとする恐れもある。それでは、いつでも核兵器開発を再開できることになる。

 北朝鮮は、05年9月の6か国協議で採択した共同声明で、「すべての核兵器と既存の核計画の放棄」を約束している。だが、それから1年半近くたっても、核廃棄への具体的手順をめぐる論議にさえ、入ろうとはしなかった。

 北朝鮮は、核武装の推進こそが金正日体制の安全を保証する、として、あくまでも核兵器保有に突き進んでいるのではないか。

 現に、6か国協議を停滞させる間に、弾道ミサイル発射と核実験を強行した。プルトニウムを生産する核施設は稼働中だ。“核保有国”の既成事実化へ時間稼ぎをしているとしか見えない。

 再開される6か国協議で、北朝鮮が核廃棄へ動かないのであれば、国際社会は一致して、圧力を強化しなければならない。国連安全保障理事会による北朝鮮への経済制裁決議は、そのための重要な根拠だ。日本もいつでも一層の圧力強化を取れるようにしておく必要がある。

 6か国協議で、新たに日朝作業部会を設置する可能性もある。日本としては、核とミサイル、拉致を包括的に解決する立場を貫かねばならない。
(2007年1月31日1時45分 読売新聞)

1月31日付・読売社説(2) : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)