<拉致問題>「進展」の重要性認識、政権内で共有 | trycomp2のブログ

<拉致問題>「進展」の重要性認識、政権内で共有

 北朝鮮による拉致問題で26日、高村正彦外相が「生存者全員が帰国すれば大部分が解決。何人かでも帰国すれば進展だ」と述べたのに対し、町村信孝官房長官が記者会見で「誤った印象を与える」と苦言を呈した。ただ、これは福田康夫首相が初めて拉致被害者家族会メンバーと面会した日だけに、いたずらに刺激したくないための配慮とみられ、首相は記者団に「(二人の)思いは同じ」と述べた。「解決」の前の「進展」も重要という認識が、政権内に共有され始めているようだ。

 町村氏は、何をもって「進展」とみなすのかについて「定義をしても相手に逆に付け入るすきを与えるだけだ。すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を求めることに尽きる」と強調した。「解決」の定義について、安倍晋三前首相は拉致被害者全員の生存を前提に「すべての拉致被害者の生還」と説明。「進展」については「手の内を明かす」(政府関係者)と明言を避けてきた。町村氏は、従来の公式見解を政権スポークスマンとして繰り返したわけだ。

 にもかかわらず高村氏があえて発言した真意について、日朝関係筋は「拉致問題を動かそうという北朝鮮へのメッセージだ」と指摘する。6カ国協議の枠組みの中で、米朝、南北の二国間協議が進んでいるのに比べ、日朝協議の遅れが目立っている。米国は拉致問題がネックとみて、何を「進展」とみなすのか注視しており、外相発言には対米配慮も働いている。

 一方、家族会の横田滋代表(74)は首相との面会後「こう着状態が長く続いていたわけだから、期待が持てる感じがした」。妻早紀江さん(71)も「ユーモアがあり、救出のために頑張ろうという感触を得て、心強く思った」と話した。また、「拉致問題の進展」について記者から問われた飯塚繁雄副代表(69)は「金正日(キムジョンイル)政権が拉致したすべての日本人を帰すと約束し、帰す作業を始めた時と認識している」と語った。【中澤雄大、工藤哲】

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