「拉致進展」明確化を 米中首席代表が日本に
北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議で議長を務める中国の武大偉外務次官と、米首席代表のヒル国務次官補が日本側にそれぞれ「拉致問題の進展」の定義を明確化するよう要請していたことが七日、分かった。日本は対北朝鮮エネルギー支援への参加条件として「進展」を求めているが、武氏は北朝鮮による拉致問題再調査実施を「進展」と受け止めることも提案していた。複数の協議関係筋が明らかにした。
日本は、拉致問題の全面解決を求める立場から「進展」の明示をあえて避けている。しかし米中が明確化を求めたことで、日本の重視する拉致問題が六カ国協議全体の障害になることを両国が強く懸念している実態が浮き彫りになった。
武氏は三月、日本政府関係者に「北朝鮮に対し、拉致問題の再調査に踏み切らせることができれば進展ではないか」との考えを伝達。同時に、日本が日朝国交正常化後に北朝鮮に対し実施する経済支援の規模などを具体的に示すことで日朝間の対話を促進すべきだと提案したという。
これに対し日本側は「北朝鮮が『拉致問題は解決済み』との態度を改めるのが先決。再調査が進展と言えるかは中身次第だ」と述べるにとどめ、同意を避けた。
ヒル氏も二月の日本政府関係者との会談で「拉致問題の解決と進展が違うことは理解するが、進展とは何を意味するのか」と説明を求めた。その上で全面解決を目指すロードマップ(行程表)策定の必要性を指摘した。
日朝両国は六カ国協議の国交正常化作業部会を三月にハノイで開いたが、拉致問題解決を求める日本と「解決済み」とする北朝鮮が対立し、平行線のまま終了した。
中国新聞ニュース