北朝鮮違法活動の締め付け強める米国 6者協議に影響も | trycomp2のブログ

北朝鮮違法活動の締め付け強める米国 6者協議に影響も

偽札づくりなど北朝鮮によるとされる非合法活動に対し、米ブッシュ政権が締め付けを強めている。偽ドル札流通にかかわったとされる「大物」が米国の要請で英国・北アイルランドで逮捕され、マカオの銀行は北朝鮮の資金洗浄にかかわった疑いで米国の制裁を受けた。立て続けに表面化したことで、米朝関係正常化の今後に影響するとの見方も出ている。

 米司法省によると、逮捕されたのは、「正統派アイルランド共和軍(OIRA)」の指導者、ショーン・ガーランド容疑者(71)。ベルファスト南部で7日に逮捕された。同容疑者は仲間とともに97年12月から00年7月にかけて、100万ドルにも上る北朝鮮製の偽ドル札を保有、英国などで使用したり販売したりした疑いが持たれている。

 この偽札は89年ごろから出回り始めた「スーパーノート」と呼ばれるきわめて精巧な100ドル札。起訴状は「北朝鮮で政府のもとで製造され、政府職員として活動している北朝鮮人により世界中に運ばれた」と北朝鮮の関与を断定した。

 OIRAは、カトリック系過激派アイルランド共和軍(IRA)とは別組織で、IRAから分派した。事件ではほかにアイルランドや英国、南アフリカなどの6人が共犯として手配された。

 一方、米財務省は9月15日、マカオの銀行バンコ・デルタ・アジアを資金洗浄への関与が濃厚な金融機関に指定、「北朝鮮政府機関や関連企業に対して20年以上にわたり金融サービスを提供し、非合法活動を助けた」と指摘した。偽札の預け入れを受け入れ、流通させた疑いもあるとした。

 同銀行は北朝鮮との関係を「純粋な商業関係」と強調。米側の指摘は「事実ではない」と反論したが、取り付け騒ぎが発生。9月末に銀行の管理を暫定的にマカオ政府に移すと発表した。

 ガーランド容疑者の逮捕について米国務省のエアリー副報道官は12日の記者会見で、「6者協議との関連は承知していない。協議の議題でもない」と説明、さらに米朝関係正常化を進める上で非合法活動、人権、ミサイルなどの武器といった三つの問題を解決する必要があると指摘。事件が関係正常化交渉に影響する可能性があることを示唆した。

 国務省高官はマカオの銀行への制裁についても「6者協議への影響はない」としたが、「米政府内の強硬派が事件を理由に北朝鮮への圧力を強める可能性もある」(関係筋)との見方も出ている。「犯罪国家」のイメージを嫌う北朝鮮が態度を硬化させる可能性も残る。
北朝鮮違法活動の締め付け強める米国 6者協議に影響も (朝日新聞) - goo ニュース