前米国連大使:対北金融制裁解除は「大間違い」ボルトン氏 | trycomp2のブログ

前米国連大使:対北金融制裁解除は「大間違い」ボルトン氏

 【ワシントン和田浩明】ボルトン前米国連大使は26日、ワシントンで毎日新聞と会見し、米政府が検討中とされる対北朝鮮金融制裁の部分解除について「大きな過ちになる」と強く批判した。国連開発計画(UNDP)事業費の北朝鮮への不正流用疑惑は「深刻な問題だ」と指摘し、国連の実態解明が不十分なら米議会が国連機関への資金拠出削減を求める可能性が高いとの考えを示した。

 米国は凍結しているマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」(BDA)の北朝鮮関連口座のうち合法資金の返還を検討しているとされる。ボルトン氏は解除派の国務省と維持派の財務省の綱引きが続いていると指摘。制裁解除は「ブッシュ政権にとり大きな政治的過ちになる。大統領が検討すべき事柄だ」と語った。

 UNDPの北朝鮮支援に対しては「(核実験などで)国連安全保障理事会の意思を実質的に拒否した国に、国連が援助を行うべきか」と疑問視し、世界食糧計画(WFP)や国連児童基金(UNICEF)の支援も精査が必要だとの認識を示した。

 また、2月上旬にも再開すると見られる6カ国協議については、核放棄の厳密な検証を北朝鮮が受け入れておらず「失敗だった」との持論を繰り返し、焦点は「ウラン濃縮能力がどうなっているかだ」と指摘した。そのうえで、ボルトン氏は、北朝鮮核問題の根本的解決は、金正日(キムジョンイル)体制が崩壊し朝鮮半島が統一されない限りないと強調。軍事行動は「誰も望んでいない」としながら、時間が経過すれば核兵器の改良も可能になると警告した。

 一方、北朝鮮同様にブッシュ政権が「悪の枢軸」として敵視するイランについては、同国政府が核開発を放棄する可能性は低いと分析。「何らかの体制変更がイランの核兵器保有を阻止する唯一確実な方法」との認識を示した。

 ボルトン氏は国務次官(軍備管理担当)、国連大使を歴任し、現在、保守系シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ研究所」の上級研究員。強硬派論客として知られ、すでに、政権を離れているが、ブッシュ政権内の強硬派の考えを推し量るうえでも同氏の発言への関心は高い。

毎日新聞 2007年1月28日 3時00分

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