核「閉鎖」求める米国 北朝鮮はどう解釈?
【北京・堀山明子】今回の6カ国協議で米国は、核廃棄に向けた「初期段階の措置」の一つとして北朝鮮に対し、核施設の「凍結」ではなく、逆戻りできない稼働停止を意味する「閉鎖」を強く求めている。北朝鮮は94年の米朝枠組み合意に基づいて寧辺(ニョンビョン)の実験用原子炉などを凍結したが、02年末に国際原子力機関(IAEA)の査察官を追放し、核施設の封印を解いた前例がある。北朝鮮が凍結を解除できる余地を残せば過去の失敗の二の舞いとなりかねないことが「閉鎖」にこだわる理由だ。
ヒル米国務次官補は9日、「我々の関心は凍結ではなく閉鎖だ。凍結では(核廃棄の)プロセスにつながらない」と述べた。05年9月に合意した6カ国共同声明では「すべての核兵器と現存する核計画の廃棄」が明記されており、「凍結」止まりだった94年合意との違いを明確にしようとしたとみられる。
米国は昨年10月の北朝鮮核実験前まで、「凍結に対価は与えない」との立場を取り、核施設の稼働停止に見返りを提供する議論自体を拒否してきた経緯がある。
韓国政府当局者は「閉鎖」と「凍結」の違いについて「閉鎖の究極的な目標は、北朝鮮のプルトニウム生産を食い止めることだ」と説明。原子炉の核心部分を取り除くなど再稼働できない状態に持ち込み、数カ月以内に廃棄の手続きに入る状態を意味するという。
ただ、核専門家によると、「閉鎖」には施設の稼働停止から廃棄直前までを指す幅広い意味が含まれ、定義があいまいだという。合意文書で「閉鎖」という用語が盛り込まれても、北朝鮮が米国の思惑と違う解釈をし、再稼働の余地を残そうとする可能性もある。
毎日新聞 2007年2月10日 20時21分
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