経済テロ…各国、監視の目 | trycomp2のブログ
北朝鮮の偽ドル紙幣をめぐっては、米当局が「全世界で七百億ドル以上流通」と推計。一九九〇年代以降、「スーパーK」や「スーパーノート」「スーパーX」といった偽紙幣の流通が各国で確認されている。これまで発見された偽ドル札はいずれも高度な技術が使われ、流通には北朝鮮外交官の関与も指摘されてきた。北朝鮮が国家主導の下、長期間にわたって偽札を大量に製造、流通させているとの北朝鮮亡命者の証言もあり、各国は貨幣偽造を北朝鮮の「経済テロ」として厳しい監視下においている。
亡命者などの証言では、北朝鮮の百ドル札偽造の歴史は一九七〇年代にさかのぼる。
当時、偽札を製造していたのは「一〇一連絡所」と呼ばれる工作機関である朝鮮労働党統一戦線部の直轄機関だった。
その後、平壌市内の通貨発券機関「ピョンソン商標工場」などに、中央銀行を隠れみのに大型印刷機と特殊インクOVIを導入。百ドル札の偽造技術は格段に進歩し、北朝鮮製の偽百ドル札が、世界的に流通し始める。
偽造貨幣はいずれも、朝鮮労働党財政経理部が総括。中朝国境・延吉などで、通常の半額以下の価値で人民元と交換し、入手した元を北京などで再度、ドルに交換-といった方法でマネーロンダリング。不正手段で獲得した本物の米ドルは金正日総書記の資金を管理する大聖(テソン)銀行などを経由し、金総書記の秘密資金を運用する「党39号室」と呼ばれる部署で保管されているという。
これまで、精巧な偽造偽ドル紙幣が北朝鮮との関連を疑われてきたのは、摘発された人物の中に北朝鮮の外交官用パスポートの所持者が含まれていたからだ。九八(平成十)年にロシアのウラジオストク市内で、偽ドル札を両替しようとして逮捕された男は、金総書記の大物金庫番、吉在京・党国際部副部長だったことが、ロシア治安当局の調べで判明している。
日本では昨年以降、従来の偽札をバージョンアップした「スーパーX」の流通が確認され始めていたが、今年三月には、鳥取県の境に入港した北朝鮮貨物船の乗組員が代金決済に使用。北朝鮮と高水準偽造紙幣との関連を強く疑わせる事案として、公安当局では各国の捜査当局や情報機関と連携、監視を強めている。(10/14)
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