ゲームのはなしだ。~デモンズソウル編~ | でたとこTRY@CATCH!

ゲームのはなしだ。~デモンズソウル編~

会社の同僚と、中学時代の友人が別々のタイミングで同じことを言った。
「君にはデモンズソウルがオススメ」だと。

プレイしてみると確かにその通りだった。面白い。

DIABLOライクな死霊うごめく暗鬱とした雰囲気が、隙間なくゲーム世界を埋めてる。
ゾンビみてぇなヤツが「OooOoゥゥゥ」なんて感じの声を発しながら、よたよたと向ってくる。
刺す。
血が吹き出る。
これまた敵を刺したり斬ったりしたときの音がイイ。最高のチョイス。
「手応え」が感じられる。

ジャンルとしてはアクションRPG。
敵を倒して集めた「ソウル」を支払ってLvや武器の強化、取引をするところに成長要素がある。
ただ死ぬと、ソウルの全てを死んだ場所に置いてきてしまうから、死んだらソウル回収のために全力を尽くす必要がある。

アクションとしてはかなりシビアな類で、軟弱ゲーマーなら、すぐに投げ出すであろう難易度。
たとえば最初のステージなのに、こちらが一撃死するギミックがわんさと用意されていて、
まぁとりあえず、どんなにアクション上手でも、始めて数時間で10近い死を経験するであろう。

ただし、”技量がなければクリアできない”風には作っていない。
下手なやつでもクリアできるように、作られているところが素晴らしい。

たとえば、倒せない敵がいるなら、「関わらなければいい」「武器を変えればいい」「剣に火をつければいい」「防御力をあげればいい」「弓で遠くから倒せばいい」と、さまざまな突破口が用意されているし、
各所にちりばめられた謎解きも、そう難しくない。
強いて言えば、ボス戦だけはある程度の技量が要求される。
が、そうでなければボスとは言えないだろう。

さらに、このゲームはゲーム開始と同時に、オンラインに自動接続する仕組みになっていて、
プレイ中に同じステージをプレイしているプレイヤーの行動が、ときおりゴーストのように横切ることがあって
「1人用のつもりなのに、1人じゃない感」が、孤独なソロプレイヤーの心を癒してくれる。

そして、床にはいたるところに、「血痕」と「メッセージ」がちりばめられている。

「血痕」は、他のユーザーの死の記憶であり、見ることで、その場所で他のユーザーがどんな死に方をしたのか分かる。
数歩進んで、何者かに襲われて死ぬ情景が見えたら、先に強敵がいることが分かるという仕組みだ。

「メッセージ」は、他のユーザーからのヒント。
セレクトボタンを押すと、固定メッセージと単語を組み合わせたメッセージを地面に残すことができる。
『この先、落とし穴に気をつけろ』 『もし初心者なら、後で攻略すればいい』 『この先スピアが有効だ』など。
このメッセージには、ほんとうに救われる。

さて、良いところばかりではない。
まず、ゲーム画面が基本暗いので、TVの設定によっては、プレイしずらいことこの上ない。
そして、気持ち悪いにもホドがある敵がいる。
ゾンビとか骸骨はよしとしても、リアルグラフィックで巨大芋虫とかは勘弁して欲しかった。

さらに、ゲームのフローとして、シビアアクションを求めつつ、鍵などを探しながらボスまで辿り着くルートを確保し、ボス対峙、次のステージへ。
なのだが、
ボスが強すぎる場合、ボスで死ぬと、一度攻略して面白くもなんともなくなったステージを、ただボスに向けて突っ走るという作業的な行為が発生する。これが一番嫌なところだろうか。

なんにせよ、バランスと雰囲気は素晴らしい。
ヌルゲー嫌いな人は、是非やってみたらよいだろう。