From:ななころ
コメダコーヒーより
◆スルガ銀行は黒字へ
本日、スルガ銀行の決算が発表されました。
不正が横行し、行政処分が下され、巨額赤字を計上したスルガ銀行。
しかし、投資用不動産向け融資の焦げつきに備えた巨額の引当金も一段落し、大きく黒字に転換しました。
=== 記事一部抜粋 ===
スルガ銀、159億円の最終黒字に 4~9月期
スルガ銀行が14日発表した2019年4~9月期連結決算は最終損益が159億円の黒字に転じた。前年同期は不正が横行した投資用不動産向け融資の焦げつきに備えて巨額の引当金を積み、1007億円の最終赤字だった。4~9月期は引当金などの費用が減り利益を押し上げた。
本業のもうけを示す単体のコア業務純益は前年同期比33%減の198億円だった。低金利で貸し出しから得る利益の減少傾向が続いた。不正融資問題の影響で流出が続いた預金残高は9月末時点で3兆1649億円と、6月末より231億円増えた。
財務体質の強化を優先して中間配当は無配当とした。20年3月期の連結純利益は、当初予想より50億円増の155億円に上方修正した。
(2019/11/14日経新聞記事より)
=== ここまで ===
スルガ銀行の決算説明資料を読みましたが、さすがに底力がありますね。
上記の記事にもある通り、コア業務純益は減少しつつも、まだ198億円ありますから。
まだほとんど新規貸出ができていのにこれだけの利益が出せるというのは、金利が高いということは本当に銀行にとっては大きな武器なんだなと感じます。
他の銀行も、不正は絶対に許してはいけないですが、リスクは金利でカバーできる手本としてほしいなと思いました。
そもそも収益不動産へのリスク評価が、ほとんどの銀行でちゃんとできていないと思うのですよね。。。
堅実に儲かる収益物件なのにも関わらず、耐用年数やエリアの理由で融資を出さない。
一方で、薄利で将来破綻を予見できる収益物件に対しては、新築&築浅だからとか管理エリア内だからという理由で融資を出す。
ほとんどの銀行が、逆、逆を行っている気がするのは、ななころだけでしょうか。。。
(もちろんスルガ銀行は論外ですが)
◆収益不動産への融資を再開もするも・・・
一方で、先日スルガ銀行が収益物件への融資を再開したことをお伝えしましたが、まだまだ軌道に乗っているとは程遠いようです。
2019年11月06日「スルガ銀行が収益物件へ融資再開、しかし・・・」
スルガ銀行の決算説明資料によると、まだ27億円しか融資実行できていないようです。
前年の1/10程度です。
繰り返しになりますが、それでもコア業務純益198億円あるのですから、すごいですね!
「金利収入で食べていける」
私たち一般人から見ると、なんとも羨ましい状態です。
「貸出金利回り(全体)」は依然として「3.21%」という状況ですから、単純計算で金利収入だけで850億円ほどあるのです。
羨ましい~!
◆忍び寄る延滞の影・・・
とはいえ、じわりじわりと延滞率は高くなっています。
かぼちゃの馬車を始めとした「シェアハウスローン」は、ついに延滞率40%を超えてしまいました。
シェアハウスオーナー10人いたら、4人は延滞しているということです(恐)。。。
また、「一棟収益ローン 」は、2.38%となっており、どんどん高くなっています。
つい1年ほど前は、0.05%とかでしたから、どれだけ上昇しているかが分かるかと思います。
さらに、「ワンルームローン 」に関しても、1.32% に上昇しています。
ワンルームは1棟に比べて毎月の返済額が少ないので、サラリーマンの給与で補填できたりするので、延滞するというはよっぽどのことです。
(そこが、新築区分マンション犠牲者が減らない理由の1つののですが・・・)
今後も延滞率は上昇していくと、ななころは見ています。
それだけスルガ銀融資の物件で苦労している人が多いからです。
最悪のシナリオでは、10年以内に以下のようになるかもしれません。
(あくまでも最悪なケースですが)
・シェアハウスローン → 延滞率70%
・一棟収益ローン → 延滞率40%
・ワンルームローン → 延滞率10%
◆収支の悪い物件はなるべく早く手放す
これまでも何度もお話ししている通り、収支の悪い物件はなるべく早いうちに手放しておきたい。
なぜなら、50年ぐらいのスパンでみると、ここ2年以内が最後の売却チャンスとなる可能性もあるからです。
・これから10年は耐えることができるか?
・これから20年30年とずっと返済し続けられるのか?
しっかりと見極めた上で、判断を見誤ることのないようにしたいものです。
まだ読まれていない方は、過去記事もご参照ください。
2019年11月07日「売却相談増えるも、売却に強い不動産業者がさすがに苦戦・・・」
2019年11月08日「新築区分、1棟モノ、万年赤字物件を手放す手順」
2019年11月11日「スルガ銀融資の物件の売却手順について」
◆編集後記
昨日は、次男が通っている保育園内で、わんぱく相撲大会秋場所が開催されました。
年長さん(6歳児)全員が参加して、トーナメントによって優勝を決める大会です。
相撲大会の他にも、マラソン大会、サッカー大会、体操などのスポーツイベントがある保育園なのですが、いつも優勝を争っているK君がいます。
マラソン大会でも、ゴール直前までK君とデットヒートを繰り広げ優勝。
相撲大会でも前回の春場所では、決勝戦でK君を破って見事優勝。
横綱の座につきました。
今回もK君は最大のライバル。
しかし、なぜか次男は弱気なのです。。。
「K君には勝てないから、2位だよ。。。」
前夜からずっとそんな調子でした。
次男が弱気になる気持ちも分からなくもありません。
追う立場よりも、追われる立場の方がプレッシャーは大きいもの。
私も現役の頃、フロアボールというスポーツで初めて全国優勝した時よりも、2連覇、3連覇がかかっている時の方がプレッシャーは大きかったのを覚えています。
「怖い」と感じたことも何度もありました。
6歳でそんな経験ができるのはありがたいことだなぁと思い、あえて次男を「大丈夫だよ」と励ますことはせず、そのまま保育園に送り出しました。
そして、案の定、結果はK君に決勝で破れて準優勝になってしまいました。
このことから私はいろいろな気付きを得られたのですが、この話を聞いてあなたはどのように感じたでしょうか?
(気軽にコメントを頂けると幸いです。)