堤焼に活ける。

堤焼(つつみやき)とかけて、老舗うなぎ屋と解きます。こころは?どちらもタレが命です。〜日出男。

    明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


    
    ボクのお宝の一つ、仙台堤(つつみ)焼の恵比寿大黒です。今年の年賀状に使いました。明治時代の作と推定されます。
    
     藩政時代、瓦焼きから始まった仙台の堤焼は、明治大正昭和と隆盛を誇りましたが、現在は人形やさんが二軒。やきものの堤焼は仙台の郊外に一軒だけとなっています。
    
     この恵比寿大黒に出会ったのは、関東出身のWさんが、東北の都市に店を出していた20年ほど前になります。店頭に鎮座していたこの恵比寿大黒にひと目で惚れ込んだボクは必死で粘りましたが、「これがボクのところに舞い込んで来てから、商売がいいんだよね」のWさんのひと言で諦めざるを得ませんでした。

     それから10年。時が経ち高齢になったWさんは店を閉め関東へ帰ることとなり、めでたくボクのところに鎮座することとなり10年ほどが経過しています。

     恵比寿大黒が舞い込んで運気が上がったかどうかはわかりませんが、こうして今年も何事もなく正月を迎えていますから、ご利益があったとしましょうか。
 
新年ですから神棚のお米を入れ替えしたら、来年の干支の兎の小皿を見つけました。

万事大雑把ですから、この小皿にお米を乗せていたのもすっかり忘れてました。


釉薬のかかってないところの生地を見ると産地は瀬戸あたり、時代は明治終わり頃から大正時代のものでしょうか。

「月下の兎」、題名を付ければそんなところでしょうか。中々味がありますよね。