切込焼そば猪口

東日本大震災で壊れたやきものを金継ぎで直して使っている。喫茶店をやっていた友人が飾っていたものだが、震災後暫く放っていたのものを譲ってもらった。
なにぶん素人の手なぐさみ。線は太く接着も稚拙だが、口に入れるものだからと志は高く、材料は本漆と純金粉を使った。
切込焼は江戸時代の終わり頃から明治初めにかけて仙台藩内で操業したやきもの。制約の中で作られた為か磁肌は灰色がかり呉須絵の具の発色はくすんでいる。
コーヒーブレーク、割れた猪口を見るたびに、今となってはそれが切込焼の魅力だとつくづく思う。