その昔、どんな小さな生きものにも頭を垂れるお釈迦様の危篤の知らせがすずめとツバメに届きました。
びっくりした雀は、どうか死に目に会えますようにと空の旅を急ぎました。
その甲斐あってすずめはお釈迦さまの亡くなられる前の枕辺にかけつけることができました。
一方ツバメは、「少しお化粧をして」と口紅をつけ着替えてから向かいましたので、かけつけた時にはお釈迦さまは亡くなられていました。
それからすずめは、一年中同じ土地に住むことを許され、米や麦などの穀類を食べることを許されるようになりました。
遅れたつばめは、一つ村に住むことが出来なくなって秋には南に、春には北へと移って行かなければならなくなってしまったそうです。
また穀類が食べられなくて苦い虫ばかり食べているツバメの鳴き声は「地くーて、虫くーて渋ぇー」と聞こえるようになったそうです。
『仙台付近の鳥』 熊谷三郎著 昭和26年刊より
