老いざまを抱きしめ藁塚(にお)の香るなり(松江市 三方 元)~朝日歌壇

藁(わら)の塚と書いて「にお」とルビがふってあった。

そう言えば子供の頃、稲わらを積んで家の形に屋根を葺いたものを「かめぬお」となまって呼んでいた。

あれは亀の形の稲わらの「にお」ということだったのだろう。

宮城の大崎地方、このあたりでは、かつて稲ワラをそんなふうに保存して使っていた。