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本山小屋の夜明け

飯豊連峰2泊3日の縦走もいよいよ最終日となりました。

本日下山すると言う小屋番さんから昨夜、朝6時半の退去命令が出ていましたので満員の山小屋は4時頃からガサゴソ、めでたく6時に全員出発準備が完了しました。

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飯豊本山小屋からは東側の山が一望出来ます。安達太良山、吾妻連峰、朝日連峰、月山、鳥海山・・・。

5時半頃に登り始めたご来光の写真を撮っていると、見知らぬ人から朝日連峰の南端、祝瓶山(いわいがめやま)から始まって、昨年登った大朝日から以東岳まで一つ一つ特定して教えてもらいました。山登りの楽しみって、知らない人同士のこんな短い会話だったりするんですよ。

前回ツアーで飯豊連峰に来た時なんか、ニコニコして本山から降りてくる夫婦がいて挨拶をすると、「これで百名山、99番目なんですよ」なんて、聞くとは無しの会話があったりしました。100名山ほぼ完登、よっぽどうれしかったんですかね。「最後の一つは?」って聞いたら「天城山」って言ってました。「最後は伊豆の温泉ですか?いいですね~」って茶化してあげました。

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今日は下山とは言え、コースタイムでも7時間ほど、気は緩められません。

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今日はTさん、先頭を引っ張ります。長丁場の縦走って自分を甘やかすとどんどん遅れて言っちゃうんですよね。小屋に届かずビバーグなんてざらにあるそうです。昨晩聞いたのですが、Tさん百名山、80までクリアーしているらしいんですよ。超ベテランじゃないですか!

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ミヤマリンドウ

切合小屋の前でミヤマリンドウを見つけました。飯豊連峰は10月に入るといつ雪が降ってもおかしくありません。このリンドウ、咲かずに雪に埋もれてしまうのでしょうか?

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遠ざかる大日岳

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ダケカンバと飯豊本山

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ダケカンバと雲

種蒔山(たねまきやま)を過ぎると登山道わきはダケカンバの林です。誰かが、縦に昇る雲とダケカンバのシャッターチャンスを教えてくれました。

大日杉までの下山の一つの目安、地蔵岳には11時に着きました。みんなの顔に安堵感も広がります。昼食休憩することになりました。

平地に近づいたせいか、話題も現実に近くなってきました。実はS君とボクは同業、彼は福島市にも事業所を持っています。

yamaちゃん 「福島はどう?」

S君     「おかげさまで、震災前とあんまり変わりはないですよ」

yamaちゃん 「あのメルトダウンの時、福島県民の退避提案を拒絶したのは、佐藤雄平知事らしいね。一旦退避が正解だったんじゃあないかな?」

S君     「いや、一旦退避したら福島市に人は元のようには戻って来ませんし、今の福島の営みは出来てないんじゃないんですかね?」

yamaちゃん 「そうか・・・・・・」

福島原発事故、ことは単純ではないようだ。

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河北町「一寸亭(ちょっとてい)

登り口「大日杉」には14時に着きました。8時間かかりました。おかしいですね、ふもとが近づくと、あれほど苦しかった山がいとおしくなってくるんですよ。

ふもとの温泉で汗を流し帰途に、車中昨日盛り上がった山形蕎麦の話になりました。衆議一決、長躯河北町の肉そばを食べて、東北道ではなく関山峠まわりで帰ることになりました。

山形の帰りは必ず河北町で肉そばを食べると言うTさんお勧めの一寸亭(ちょっとてい)の冷たい肉そば、鶏のだしが効いていて、しかも大盛り600円、最高でしたね。

では皆さんも機会があったら、飯豊連峰を是非訪れてみてくださいね。山はきっと応えてくれますよ~。