瑞雲(ずいうん) 二千円分のガソリンを給油するために、前夜のうちに歩道に停めておいた長蛇の車の列に向かう時、真っ赤な朝日を背景に翔ぶ白い鳥が、ホバリングをして二階建ての屋根にとまった。 瑞雲(ずいうん)と言う言葉は良いことのきざはしの雲。たしか瑞鶴(ずいかく)という言葉もあったような。 朝日が当たった白い鳥は神々しく見えた。 こんな大震災の時、何かいいことあるかしらん、と思った時、ふと我に帰った。 屋根にとまっていたのは鷺(さぎ)だった。