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「あなたに褒められたくて」 高倉健著

「あなたに褒められたくて」・・・・・この言葉、ずぅーっと気になっていた。

この本が発売された頃のキャッチコピーだったのだろうか?いまやっとその本を手にした。発売されてから20年近くになるらしい。

健さんのお母さんはずいぶん厳しい人だったようだ。手をつけないおかずがあったら、食べるまで10日も出し続けたそうだ。

優しさも、それに増してあったようで、肺を患い1年間学校を休んだ時は、滋養をつけるとかで毎日うなぎ料理を出したとか。お陰で今もうなぎは大嫌いだそうだ。

キャラクターからか厳寒地での役が多く、「八甲田山」の時は、あなたも何年もやってんだから、そろそろ雪だるまのような役じゃなくて、もっといい役もらいなさいと言われたらしい。

主演した映画を見に行くと、「後ろから斬るとか、卑怯なことして」とか「つかまえてみなさい」「にげなさい」とか声を出すので、他の兄弟は一緒に行くのを嫌がったという。

読んでいたら、もう大人になった娘が、最近まで、「子供の頃は、お母さんにハタキで追いかけられると思ってがんばった」と言っていたこと。ボクが子供の頃、嫌がっていた歯医者に、弟と二人で行って歯を抜いてもらって家に帰ると父がいて、抜いた前歯を「にっ」と見せたら、よほど可愛かったのか、それまで見たことの無いような顔をみせて喜んでくれて小遣いをくれたこと。大学に合格をして母と手をとりあって喜んだことなどを思い出した。

人は、いくつになっても、父や母、或いは恩師、これまで出会った人、さらには現在出会っている誰かに、褒められるために生きているのかもしれない。

このブログを書く行為なども、「ストレス解消」とか言っているが、どこかで誰かにほめられることを期待しているのかもしれない。

健さんは結ぶ。

お母さん。僕はあなたに褒められたくて、ただ、それだけで、あなたがいやがってた背中に刺青(ほりもの)描(い)れて、返り血浴びて、さいはての『網走番外地』・・・・・雪の『八甲田山』。北極、南極、アラスカ、アフリカまで、三十数年駆け続けてこれました。と。