山ちゃんのブログ

第九代横綱 秀ノ山雷五郎 陸奥国(現宮城県)気仙沼出身、江戸後期に活躍。化粧回しの家紋(違い菱)から、南部公お抱えがわかる。晩年は自分の弟子を優遇しすぎ相撲史上初のストライキを起こされたとか。・・・写真と記事は関係ありません。

今朝の日刊スポーツに、「貴乃花退職撤回、無責任」という見出しが躍っていた。

例の相撲界の野球賭博事件で解雇されることになった大関琴光喜に対して、「下からの出直しでいいからチャンスを与えて欲しい」と主張したのが容れられなくて、退職届を出したが説得されてすぐ撤回したことに対する記事だ。

元大関栃東の玉ノ井親方と同席する機会があった(※ボクはヤクザのタニマチではありません)時、お弟子さんとも話す機会があって、貴乃花の話題になった。

勝ち目のない理事選に出たり、兄の「若ちゃんこ」倒産のこともあったから、貴乃花ってどんな人なんですか?と聞いてみた。

お弟子さん曰く、うちの親方と貴乃花さんは、真面目一方、あの通りの人柄ですよ。とのことだった。

「水清ければ魚住まず」、原典は中国の古典、「水至清、則無レ魚。人至察。則無レ徒」で、水がきれい過ぎると魚が住まないように、あんまりささいなことまでうるさいところには、いい人材も集まらないと言うことらしい。

現在の相撲界、ここにきて旧態依然とした暴力を使った稽古。暴力団との長い間の慣習問題等々さまざまな問題がが噴出してきた。

改革を主張する一途な貴乃花親方などは、この澱んだ流れには住めない魚ということになるのだろうが、そうもいかなくなってきたようだ。

組織というものはいつしか腐敗していくもの、悲しいことだがそれが人間の性。「若造がそんな甘っちょろいことを」と排斥するのは、た易いことだ。

清い水でしか生きられない魚も、その澱んだ流れの中のいくらかでも清いところで生きられるスペースを作ってあげることこそが、異なった考えも抹殺せず、聞き入れるという「水清ければ魚住まず」の本来の意味のような気がする。