「我と来て 遊べや親のない雀」  一茶


三月も半ば、仙台地方は時ならぬ大雪に見舞われた。


春の淡雪の田んぼ道、車を走らせていると、雀の群れが雪面を舞っていた。


ふと、この句が浮かんだ。


すずめに「俺と遊ぼう!」とは、一茶さんもずいぶんキザなことを言ったな。と思った。


「痩せ蛙まけるな 一茶これに有り」 


「あの月を とってくれろと泣く子哉」


考えようによっては、全てキザ。


桜花爛漫、その下で死にたいと詠んだ西行。キザととるか、生きとし生けるものへの愛情ととるかは、読み手の心のありようにかかる。


江戸の半ば、信濃に生まれた一茶は、継母とそりが合わず、15歳で江戸に奉公に出された過去を持つ。