携帯が調子悪くなってから、私の気持ちも調子悪くなってました。
たま~にきますね、こういうの。
いつも前に前にと考える癖をつけるのが得意なんですが、疲れが出るとき。
仕事でも色々とあって正直凹んでました。
昨日は仕事から帰り、TVをつけると歌の祭典があってる。
でも、気分が明るい音楽を好まないわけです。 なんで、TVを消そうと、いくつかチャンネルを回していたら、ドラマが今から始まろうとしていたのでした。
NHK土曜ドラマ 55歳のスローライフ
空を飛ぶ夢をもう一度
心が弱ってる時に見たからでしょうか、
イッセー尾形さん演じる因藤に泣けてしょうがなかった。
主人公は60歳。
会社をリストラされて、ハローワークで職を探している因藤。
ホームレスになる恐怖心と戦っているんです。因藤はいつも水筒をぶら下げて歩く。
学生の時から。その姿だけで、どんな性格でどんな風に几帳面に生きてきた人なのかが台詞なしでわかるイッセーさんの芝居が素晴らしかったです。
仕事は正社員ではありません。
あるのは短期の肉体労働。
でも、腰痛をもつ腰を引きづりながら仕事する姿は悲壮感さえある。
でも、それでも必死にしがみついて生きてる。 水道工事の仕事中に昔の友人と出会うことから話が展開します。
見栄をはり裕福な暮らしをしているようにみえても、ほんとは隠せないもの。
火野正平さん演じる福田は過去に借金をし、母親に迷惑んかけて今はホームレスになっていた。
しかも、深刻な病気を抱えて。
山谷から福田が二ヶ月間旅館を滞納してる事を告げられて、腰痛で動けない因藤がはじめは断るも会いに行くあたりからの流れがすごかった。
因藤の腰の痛みが画面から伝わるし、ホームレス福田がどんなに臭うのかも画面を通してわかりました。
それでも、福田の願いを実現するための、2人の旅が一見はかっこ悪いけれど、生き方としてかっこよかった!
因藤は福田と出会って福田を励ましながらも、自分自身も認め、励ましたんだなぁ。
ホームレスが集まる施設から福田を連れ出す時に放った因藤の言葉が胸を打ちます。
こんなとこにいちゃダメだ。
さあ、行こう。
あきらめちゃダメだ。
絶対に逃げないぞ!
福田は旅の途中で救急車に搬送され、一命はとりとめます。
そして、因藤が福田の母親に会い、福田が伝えたかったことを伝えてあげる。
母親の号泣。
長く切れていた親子の絆が再度結ばれた瞬間でもありました。
頻繁にお見舞いにくる因藤。
嬉しそうな福田。
そして、福田が亡くなった後に因藤にむけて書いた母親からの手紙にはこう書いてありました。
1度しか見てないのであやふやです。
息子は弱い人間でした。
しょうもない息子の人生だったけど、あなたという素晴らしい親友がいてくれたこと、それが息子の救いだったと。
水道工事の仕事のお昼ご飯の弁当を食べながら、清々しい顔の因藤がつぶやくんです。
救われたのは俺の方だよ。
そして、水筒の水をゴクリとおいしそうに飲むんです。
その姿はほんとにおいしそうだった。
このドラマの中で生きることへの象徴的なものとして、水筒とおいしい水が随所に出てきます。
因藤は、生活に大変困っているのにお水だけはこだわりのミネラルウォーター。
それを必ず水筒に入れる。
まさに命の水であるかのように。
アリスの棘でも、明日美は必ず水を飲んでました。それも、新鮮な水を。
食べることに執着しない明日美も水にだけはこだわっていた。
そこがリアルだったし、シンプルで野性的だなぁと思ったものです。
樹里さん以外のドラマでこんなにブログに書きたいと思ったのははじめて。
それくらい、素晴らしかったです。
イッセー尾形さんと火野正平さんの2人の熱演がすごかった。
ただ、立っているだけでその人になってるのがすごい。
7月14日a.m0:50から、NHKで再放送があります。
もし、ご興味があったらぜひ。
50歳以上の役者さんが主人公のドラマがもっと増えたらいいなぁと思います。
良質で人生がちょっと明るく希望がみえるようなドラマ。
紛れもない、この55歳からのスローライフは、私の心の渇きにおいしい水となって救ってくれたようです。
