陽だまりロケ地巡りの二日目は都内編です。 の、前に朝8時30分すぎに新宿駅で待ち合わせして、8時50分の新宿バルト9で、字幕版の陽だまりの彼女を観ることが出来ました。
記念に一枚。

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この字幕版での上映があるということ自体、全く知らなかった私。
北マングスさんからお聞きして、字幕版だからこそ味わえる陽だまりの世界の感激がわかったので、一度見てみたいなぁと思っていたんです。
今回、新宿バルト9での字幕版最終日に見にいけたこと。また、この日、朝から夜までお付き合い下さった松本さんファンのご両人に改めて感謝感激しています。
ありがとうございました!

さて、この字幕版の陽だまりの彼女。
私はこの回で8回目の陽だまりになります。  過去8回の中で一番泣いた、いや、泣けたのがこの字幕版でした。
普通だったら画面下に文字が出るため、視界に入ってくるわけで、どっちを見ていいかわからなくなったり、中途半端になったりするもの。 でも、こうして、字幕版を見ていると、どんな風に脚本家が台詞を吟味して簡潔にわかりやすく、また、小洒落たインテリジェンスな言葉を使ってるのがわかるから非常に感心しました。
そして、言葉が目で読める分、浩介の瞳の優しさ、真緒の切ない胸の内がクルクル瞳から溢れ出てたまりません。

例えば、峯岸さんが、浩介に言う台詞。
「て、言うか、痛覚も鈍そうだし…」
普通は痛覚ってあんまり使わないですよね。  で、何となくわかるくらいは嫌だったので、ググってみました。

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つまり、人の痛みに鈍感だということなんですよね。でも、この痛覚という言葉を峯岸さんに言わせることで、峯岸さんの頭のキレ具合、回転の速さが如実に表せるという。
大下が浩介に言う台詞、「抗えん」
これもあんまり普通は聞かない言葉ですよね。

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存在感ある大下らしい威厳のある象徴的で耳に残る、断定的な言葉でした。
だからこそ、その時の浩介の気持ちを思うと張り裂けそうになる。



字幕版を見て、なるほど!と、思ったのは、ララオールでのプレゼンでミスをおかした浩介ががっくりして、上司の田中さんと帰るシーン。
すみません!と謝りながら、視線はすぐ近くまで見送りに来ている真緒にぼんやり注がれます。
今にして思えば、真緒は10年ぶりの再会でこの時、浩介に見惚れてたんですよね。
そこに、新藤さんが真緒に話しかけます。
「渡来!」  ハッとする、真緒。
通常では新藤さんの次の言葉はよほど注意深く聞かないと聞き取れないんです。
実は、渡来!の後に、新藤さん、真緒!って、呼び捨てで読んでたんです。
その呼び捨ての言葉を聞いて、2人はそういう仲なんだと勘繰った浩介がいたんだと、何かすごく腑に落ちた感覚になったんです。  だから、この後の弟とのシーンになるんですね。

陽だまりの彼女は本当に台詞が多くありません。 じっと台詞の流れを見ていても、せわしく消えたり出たりしないんです。
そして、じんわり、その台詞が心の中に入ってくる。
一切、直接的な表現をしない愛情表現。
お涙頂戴的なわざとらしさもありません。
なので、意識せずに流れ見程度に見ていたら、何の感動もなくただ過ぎ去っていくだけに見られる方もあるかもしれません。
何度観ても飽きない作品。
こういう作品というのは、実は強烈なインパクトや感情の起伏さを生み出すものではなくて、静かにその時々の自分の心情に合わせてじんわりくる作品のことではないかと思うのです。

ラスト近くのジャングルジムでの2人の会話は何度観ても涙がでます。
短い台詞だからこそ、ずっしり、心に残るんですよね。
大好きな人との別れは世の中で一番の苦しみ。  でも、誰しも必ず別れが待っている。  最後に相手に伝えたい言葉は、好きや愛してるより、ありがとう!じゃないかな。 だから、この作品は単にラブストーリーの枠からはみ出て、どんな人の心にも、その方が心の金庫を解禁した時に深く感じることの出来る大きな愛の物語だと確信してます。

もう全国的に陽だまりの字幕版の公開は終了してしまいました。
ぜひ、Blu-ray発売の時は字幕設定にして、じっくり目で読む、陽だまりの彼女を楽しんで見られるのもいいかと思います。
オススメです!

最後にもう一つ。
久しぶりにヤフーの映画レビューを読んでみました。公開から一ヶ月と一週間。
ファーストランの終わりは22日のところもあるようです。
どんな評価になっているのか。
今日時点ではこちら。



投稿数が878件。星は4.0
これはある意味、近年稀にみる、奇跡に近い評価なんです。
ぜひ、この中の、もはや名作じゃないか!のレビューを見て頂きたいです。
どこにでもアンチはつきもの。
人気があるということはそれだけ嫌だと思う人も多い。映画ファンのジャニ映画に対する偏見もそう。でも、きちんと丁寧に作られた心のこもった作品はちゃんと見てくれるんだなぁと嬉しくなりました。
いや、目の肥えた映画ファンだからこそ、浩介と真緒のキラキラ感、愛しさと切なさ、今を生きる懸命さが眩しく映るのかもしれませんね。

まだまだ、ロングラン続けて欲しいです!