彼に会ったのはそれから1ヶ月後だった。

季節は秋から冬になり、来年に向けて「師走」という文字のとおり、時間が早く過ぎている気がした。

駅で待ち合わせた初対面だったが、自然と彼だとわかった。

待ち合わせをしている雰囲気を感じたということもあったが、なにより親父さんと顔が似ていた。

身長は180㎝ぐらいでラグビーをやっているせいか肩幅はがっちりしている。

かといってラグビーから想像するような太り気味の筋肉質体型ではなく、どちらかといえば、ときどき目にすることができる、食っても食っても太らない体質の人間のように思えた。

外見は好青年の肩書きで世の中に通じるだろう。

そして彼もまた、行き交う人混みの中からわたしを簡単に見つけることができた。

それはわたしが特異であり、言い換えれば「周りと違う」ということになるのかもしれない。

「どうも籐賢二郎です。」

そういって笑った彼と、そのあと居酒屋に行ってはじめてのミーティングをおこなった。