「シークレット部隊 #23 恋人たちの終着駅」 | All the best for them

All the best for them

好きな人と好きな人に関連するあれこれ、好きな物、家族とのことを細々と、時間があるときに綴っています。





















 

弘子と合流した江崎は…

ホテルに電話をかけ、田村を電話口に呼び出した。

受話器を取った田村、

「もしもし、田村だが? 貴様か?」

江崎は、山越えのための準備一式を要求した。

「いいな、俺たちが捕まったら、あんたのスキャンダルも明るみになる」

田村は困惑した表情で受話器を置いたが、何か思案し始めたようだ。



次の場面、いきなり大きなトランクを抱えて、山道を登ってくる田村さん。

スーツに革靴でどうやってここまで登ってきたんだろう?

しかも誰がこのトランクを用意したんだろう?

数々の突っ込みどころがあるものの、とりあえず田村さんに集中することに。

ネクタイを緩めながら登ってくる田村さん、しんどさで顔がゆがみます。

進み続けた先には、銃口を向けた江崎が待ち構えていた。

江崎はどこで銃を調達したんやろ?という疑問はありますが…

「ああ、江崎」

「ふふふっ、因果な話だな。

デパートを襲ったギャングに貢がなきゃならないとは」 と江崎。

物陰から弘子も見ていた。

「部長さん、あなたがいけなかったんだわ。

あんなひどい仕打ちをしたから」 

江崎は田村の持つトランクをひったくると、銃で田村を殴りつけた。

地面にたたきつけられ、痛そうに頭を抱える田村。

江崎が田村の左側を通って逃げようとした瞬間、

田村が江崎の右足首をガシッとつかんだ。(おお、さすが元MATの隊長)

そして不敵な笑みを浮かべて江崎に囁くのだ。

「女は足手まといだぜ(渋~い) 男同士の忠告だ。

ヤクザやチェックマンが目をつけているのは弘子の方だ。

弘子さえ始末してしまえば、君とこの私も永久に安全てわけなんだ」

田村の話に耳を傾け始めた江崎。

「そうだろ。私だって弘子を捨てたんだ。

泣きぼくろのある女は男を不幸にする。

いつまでもあんな女に関ずりあっていては君だって深みにはまるだけだ。

あの女さえ始末すれば…あの女さえ始末すれば…」

と江崎の耳元で繰り返す田村。

江崎は一瞬迷いの表情を見せるが、「うるさい! 俺は弘子を愛しているんだ!」

と田村を再び殴りつけて弘子の元へ。

そこでトランクの中から着替えを取り出した。

その様子を、顔を上げた田村がじっと見つめている…



登山スタイルに着替えた2人は、滝のところで休憩。

江崎は田村が用意した水筒の水を飲む。

もう歩けない、と言う弘子を見つめる江崎の脳裏に、

先ほどの田村の言葉がよぎった。

「女は足手まといだぜ。

泣きぼくろのある女は男を不幸にする。

やくざやチェックマンが目をつけているのは弘子の方だ。

今のうちに弘子を、弘子を、弘子を…」

江崎は弘子を滝へ突き落そうとしたが、寸でのところで思いとどまった。

再び抱き合う2人だったが、突如江崎が苦しみもがき出した。

田村の用意した水筒には毒が仕込まれていたらしい。

弘子が振り返ると、その背後に田村…(わ~お、神出鬼没の田村さんです)

「宝石ギャングのアベックが逃げ切れないと観念して

毒を飲んで仲良く心中って筋書きだ。

ふっ、この俺に大それた真似をするからこういうことになるんだ」

ここでドアップになった田村さん、

「俺はエリートとして選ばれた人間なんだ。

お前たちに俺の出世を邪魔する権利などない」

「ちきしょ~、殺してやる~」 と弘子が突っかかるが、

田村はいやらしそうに笑って弘子を羽交い絞め。

「弘子、お前もこの毒を飲むんだ」 と弘子に水筒の口を近づけた。

と、そこで銃声が響く。

後ろからやって来たのは、神出鬼没な存在第2号の竹井。

田村は驚いてとっさに弘子を盾にする。

(MAT隊長がそんなぶざまな姿をさらけ出していいのか?)

竹井が引き金を引き、弾は弘子に命中。

(いくらなんでも、撃たれた弘子はホントにお気の毒としかいいようがない)

田村は必死に岩陰に隠れ…

苦しみもがいていた江崎も、竹井に撃たれて滝壺へまっさかさま。

竹井はしめしめと、江崎の宝石入りバッグを持ち、逃走しようとするが、

そこへ又々、関チェックマン登場。

竹井はボコボコに。

こそこそと逃げようとした田村の前には、秋田チェックマンが現れ、

「田村さん!」 

「はっ!」 とずらかろうとした田村だったが、

「あなたにも来てもらいますよ。心中に見せかけた殺人容疑。

我々は怪しいとにらんで、あなたをつけて来たんです」

田村の視線は宙を仰ぎ、ついに観念してしまった…

全てが終わり、弘子の亡骸を抱き上げ、チェックマンたちはその場を後にした…





いやいや、もうジェットコースターのように状況がめまぐるしく変わって、

これぞエンターテインメントという感じのドラマでしたわ。

実際にこんなことありえない。

突っ込みどころ満載の内容なのに、

その当時はこういうのをわくわくしながら見ていたんでしょうね。

テレビが隆盛を極めたころかしら。なんだか懐かしいです。

それにしても、善玉のチェックマンの活躍以上に、

存在感が光っていた根上さんのヒールな田村部長。

黙ってそのまま弘子とドライブしていたら、

出演陣随一の男前ですんでいたところを、

交通事故を起こしたがために、卑劣で見栄っ張りでおまけにおびんたれ、

という最悪な性格を露見するはめになってしまったのが、可笑しかった。

でもね、グレーやネイビーのスーツをびしっと着こなした姿は

まさにダンディーの極み。

改めて根上さんの守備範囲の広さに恐れ入りましたです。

(固有名詞は、ほとんど当て字です)