「死を呼ぶ合体ロボット・ゴーゴン」
悪之宮が次に送り出したのは、
がっちり体型の3人組が合体して出来るロボット・ゴーゴン。
その3人組が、大和研究所に侵入して、
重要物保管庫からある物体を盗み出した。
知らせを受け、新田警部たちが出向いた。
パトカーを降りた警部たちは、建物の中へ。
犯人は3人組の若い男だったとガードマンは言っておりますが…
と、ほとんど棒読み状態の所員が報告すると、
新田警部 「う~ん。若い男か…」 左こめかみの辺りを人差し指で掻きながら、
棚のある方へうろうろ。ふとそこであるものに気づいた。「おっ?」
(まさか棒読みの所員につられたわけじゃないだろうけど、
新田さんのこの「おっ?」が、なんだか妙にわざとらしかった)
ハンカチ越しにそれを手に取った新田さん、「大門くん!」
大門が覗き込み、Σですね。 「テープレコーダーだな」
Σと書かれたレコーダーのスイッチをひねると、悪之宮の声が流れて…
大和博士の開発したSPの製法を記録した
マイクロフィルムはありがたくいただいた…
それを新田は苦々しい表情で聞いた。するとコチコチコチ…
危ない! それは時限爆弾になっていたのだ。
すんでのところで大門が気づき、間一髪助かった。
「いやあ、危なかった~」とホッとする新田。
爆発音を聞いた中野刑事と大和博士も部屋へ入ってきた。
中野に大和博士を紹介され、ネクタイを整えて「新田です」と挨拶。
「早速ですが、SPについて伺いたいんですが…」
アンドロイド3人組が先ほど持ち帰ったSPは、偽物だった。
本物のマイクロフィルムは、私がいつも肌身離さず持ってます と博士。
そしてSPの試作品を見せた。
鋼鉄よりも固く、1500℃の高温にもびくともせず、おまけに軽い。
ロボットの素材にはもってこいです という博士の説明に、
「う~ん。Σの悪之宮が欲しがるのも無理ないな」 と新田。
中野が、悪之宮のことだから手に入れるまであきらめませんよ と言うと、
「だからお前を警備につけておくことにした」 中野をしつこく指さす新田さん。
わ、私を? 新田に指名され途端に緊張し始める中野…
「そう、しっかり博士をお守りしてくれ」 はっ。 むずむずし始める中野。
「どうした? 行ってこいよ」
まだもぞもぞしている中野、緊張すると水虫がかゆくなるたちで…
それを聞いた新田さん、大笑い ぐんと目尻が下がりました。
新田家のキッチンでは、
大門と美代が何段ものサンドイッチを作っている最中。
キッチンへ入ってきてびっくりするパパ。
「美代~ こんなおばけサンド、誰が食べるんだ?」
大門が、中野刑事に差し入れしてやろうと思いましてね~
「なるほど~ 奴さんならこんなサンドぺろりだな~
あっ!
(上着のポッケに手を突っ込んで)ついでにこれを中野くんに渡してくれ」
あっ、水虫の薬ですね、中野刑事喜びますよ~と美代と顔を見合わせる大門。
鬼警部も怒鳴ってばかりじゃないのねっ と美代が一言。
それを聞いたパパ、「コラ~ッ」
ギョロ目を向いた新田さんがおもしろかった~
大門はそれらを届けに中野や博士のいる研究所に出発したが、
一方で博士の警備についていた中野は、Σに不意打ちを食らわされて、
博士は拉致されてしまった。
大門が着いたときには、すでに遅かった。
「申し訳ないで済むかっ!」 大門とともに警視庁に戻った中野に、
新田の雷が落ちた。
ドンと机をたたいた新田は、「それでもお前は特別捜査課の刑事か!
お前みたいなのは刑事の資格はない! やめちまえ~!」
立腹して部屋から出て行ってしまう。
しょげる中野を大門が励ます。
元気出してくださいよ~ と新田からの水虫の薬を差し出す大門。
そこへ再び新田警部が入室。
席に着いた新田に、中野が大喜びでお礼を言った。
「バカッ! 大和博士をいかに救出するか考えろ」 けど目は怒ってない警部
囮を使って敵をおびき出すしかないという大門の提案に、
「う~む。敵が動かない以上しかたがない」 と警部。
Σの司令室のスピーカーから新田の声が流れた。
「Σに告ぐ。Σに告ぐ。私は警視庁特別捜査課の新田だ。
SPのマイクロフィルムは私が預かっている。
それと大和博士を本日13時、ポイント77で交換したい」
悪之宮は要求をのんだ。
マイクのスイッチを切った新田警部、一瞬中野を見てから、
「よ~し」 引き出しからケースを取り出して、
「これは科学部が作った偽マイクロフィルムだ。
これが偽物だと敵に知れる前に何とか救出したい」
そして、中野がフィルムを持っていく役を買って出た。
失敗の償いをしたいと頭を下げる中野を、じっと見つめてうなずいた警部。
「よし、やってもらおう」 「頼むよ!」 とフィルムを渡した。
受け取って出て行こうとする中野に、
「ちょっと待て。これは君のために美代が作ったサンドイッチだ。
腹が減ったら食え」 と笑顔で送り出した。
中野が出て行った後、
「今度の作戦は大和博士と中野の命がかかってる。
しっかり護衛頼むよ」 と大門の左腕をポンとたたいた。
中野刑事がサンドイッチにパクついていると、ミスボーグたちがやって来て、
マイクロフィルムが本物かどうかを確かめるため、
拳銃の弾を抜いてから中野を基地に連れて行ってしまった。
大門が後を追う。
中野持参のフィルムはすぐに偽物と判明、
アンドロイド3人組にやられてしまいそうになるが、
ちょうどそこへ大門参上。
博士を連れて2人は外へ逃げ出した。
が、すぐ追いつかれ、博士を守ろうとした中野は負傷してしまう。
まあ大門とザボーガーの活躍により、
3人組が合体のゴーゴンはあえなく爆発。
事件が無事解決して、新田、中野、博士、大門 と研究所から出てきた。
「もう大丈夫か?」 と包帯ぐるぐるの中野を気遣う新田警部。
博士がお世話になりましたと頭を下げると「どうも」と新田もおじぎをした。
「中野、今度の事件ではお前を見直したぞ~!」
中野刑事の包帯が巻かれた右腕にポンとタッチする警部。
あいた~っ! 「ハハハ…」
大門にSPのマイクロフィルムの本物はどこに隠しているのか?と問われた博士、
大きく口を開けて手を突っ込むと、白い物体を取り出して見せた。
それは歯に見せかけたミニケース。
怪訝な表情を見せる警部。
博士がパカッとふたを取ると、中からフィルムが。
覗き込んでようやく納得した皆。
新田警部の笑い声も広がった~
今回はいつも以上に、もみ上げを際立たせた髪型で魅せてくれた新田さん。
男前度は相変わらず高く、
特に、フィルム運搬役を買って出た中野刑事をじっと見る表情に
ぐっと惹かれました~
部下の申し出を真摯に受け止める優しくて熱いまなざしがステキだった。
そして、水虫の薬にはくすっと笑わされましたよ。
どこで調達したんだろ、
子どもが飲むシロップ薬のようなピンクの液体の入った透明の薬瓶。
これを塗るのか?それとも飲む?
塗り薬って普通チューブじゃなかったっけ?と思ったわ。
それを新田警部が用意したという設定が心憎いわね。
それにしても、タイムマシンを行ったり来たり様々な年齢の根上さんを見ていると
み~んなひっくるめて同一人物とは信じられなくて…
人の顔って変遷するのだろうか…
20代の根上さんと新田警部の根上さんとはなんとなく面影感じられるんだけど、
60代以降の根上さんと新田警部を比べると、
ちょっとしゃがれた声以外は、ほとんど別人?
60代以降の役が五クセ以上ある難物ばかりだから
余計にそう思えてしまうのかな…
その年齢以降の普通の人の役は、ひょっとして時代劇だけ?
またしても、わお~っ、なのかな?