「陽だまりの樹~第7話 コロリと安政の大獄」を見た。
なかなかおもしろかった~
まず純大さん演じる磯貝長八郎から…
純大さんの声がすごく良い感じだったのです~
いつもの時代劇特有のちょっと歌舞伎調の節回しもステキだけど、
この磯貝はどっちかと言うと地声の甘い雰囲気で、
時代劇にしては珍しいトーン。
だから顔やすることは思いっきりワルだけど、声が良いので耳に心地よかった。
磯貝が思った以上に悪い奴というか、
井伊大老の腹心として忠実すぎるくらいまっしぐらだったというか…
とても冷酷でゾゾ~ッとした。
パッと目に入ったのが、異様なまでに白い足袋…
あの白さは、
まるで彼の心が疑うことなきまでにまっすぐに井伊大老に向いていることを
表しているようで、彼のプライドの高さの象徴だったのかなと思う。
万二郎との斬り合いも見ものだったが、
誇り高き長八郎には、万二郎なぞ青二才にしか見えなったであろう。
いつになく荒々しい殺陣に目がクギづけになった。
良庵が施した手術が成功し、意識を取り戻したあと、
万二郎に、洗いざらいしゃべってもらうぞと言われて、
目をひんむいた。
あの白目が恐ろしかった~
最後には悲壮な死に方をして、衝撃を受けた。
彼にはああするよりほかはなかったのか。
彼もまた激動の時代に翻弄された犠牲者だったのかなと哀れに思えた。
成宮くんの良庵も、なかなかステキですね。
漫画の良庵と風貌は似ているけど、もっと爽やかで好青年の印象。
彼をじっくり見たのは、「最後の晩餐」で。
恋人を殺されて復讐を誓うシェフの役だったけど、
イケメン系の役者さんだとばかり思っていた彼の
狂気じみた演技がとても印象的だった。
「太陽がいっぱい」を見たあとだから思うのかもしれないが、
彼ならトム・リプリーの役、ぴったり合うのではないだろうか…
この「陽だまりの樹」は良くも悪くも爽やか~な風が
吹き抜けるドラマなんやなあと思った。
これは今の時代の流れなんだろうと思うんやけど、
実際の手塚漫画は、人間くさいというかどろどろしているというか…
話がややこしくなるからなんだろうけど、
良庵にも長八郎にも女の影は全くなし。
でも実際には良庵にはお紺という心の支えになる存在があるし、
長八郎も、女房子どもがいたけど、菊松という芸者を抱えていた。
今じゃこういうキャラは、ちょっと受けないのだろうね~
だけど、そういう女性がいたということが、
良庵が単に爽やかな好青年でもなんでもなくて、
時には奥さんのガミガミにもおびえつつ、
普通に悩みにぶつかりながらも何とかしのいで生きているようすが、
微笑ましくて、自分と同じ目線で生きているということを感じられる。
長八郎だって、忠誠心がやたら強い武士というだけでなく、
男としても十分魅力と甲斐性があったということの証明になった。
ま、そういうところまで描き出したらとても45分には収まりきれないだろうし。
家族みんなで楽しめるものではなくなってしまうだろうから。
このドラマはこれで楽しんだほうがいいのでしょうね。
ちょうどこの日、純大さんのブログが又更新された。
ごはんもうまかったというフレーズが気になる~
どんなごちそう食べたのかな?また記事にしてほしいなあ。