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智に電池交換してもらえない
壁時計と構ってもらえぬ
自分自身を重ねる
センチメンタルにのちゃん
智が電池交換をしないなら
自分がする!(੭.°-° )੭🔋
智の工房へ脚立を取りに行き
電池交換をしょうとしますが
そこへ智が帰って来て……
では、しあわせ一番町「島民編』へ
行ってらっしゃい♪
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♪
中庭を抜け‥
離れにある大野さんの工房の
ドアを開けると玄関からまっ正面、
大窓の横っちょにお目当ての
脚立が立て掛けてあった。
家族とは言え本人不在時に
工房に勝手に上がり込むなんて
あまり気持ちのいいものではない‥
『…おじゃまします』
靴を脱いで部屋に上がると
絵の具の匂いが微かにして
ヒノキの作業テーブルの上に
目をやると鉛筆とスケッチブック‥
そしてすごい種類の絵の具と筆が
大きさやメーカーがバラバラに
でも大野ルールの基準で
A型らしくきちんとプラスチックの
箱に収納されている
そして、その奥の壁際に
一際目を引くオレの背丈よか
ずっと背の高い本棚にズラリと
色んなジャンルの本が並んでいて、
〃 ん? オマエ、おーちゃんじゃ
ないな。 なにしに来た? 〃 って、
まるで不法侵入を咎めるよぅに
見下ろす圧力を感じ
『ちょっと脚立を借りるだけだから!』
言い訳がましく早口でそれだけ
言うと窓辺に立て掛けてある
脚立を小脇に抱え逃げるよぅに
工房を後にした
*
『こりゃ、そうとうヤバいな‥』
工房から脚立を持って来たは良いが
壁時計の前に組み立てた途端、
カタカタと音が鳴る‥
よく見ると脚のひとつの滑り止め
カバーが無くなっていて手で
軽く押すだけでガタつく脚
しかも脚立の4本脚を支える
転倒防止の為にある真ん中に
付いているストッパーのビスも
ぶっ飛んでいて、
もはやストッパーの
意味がない


多分、引っ越しを繰り返すうちに
いつの間にか滑り止めやストッパー
のビスが無くなってしまったのかも
知れないが、
よほどこの脚立のクセを
熟知してないとマジで危ない‥
どーりで大野さんが
あんな必死で止める訳だ。
電池交換してあげたいけど
ちょっと、これに乗っかるの
怖いかも‥
そぅ途方にくれかけていると
突然、家の前に車が止まる
音がして
窓の外を伺うと
軽トラックの中から大野さんと‥
見たことないのっぽの男が
降りて来た。
二人は顔を見合わせ何やら
テンション高くはしゃいで
何の話をしているのか
ぜんぜん聞こえはしないけれど
大野さんの超絶機嫌の良い時に
しか出ない高笑いが辺りに響いてる
こんな楽しそぅな大野さん
久しぶりに見る‥
『へぇ~ …家に居る時はいつも
疲れて眠そうな顔しか見ないけど
ずいぶん楽しそぅじゃん…』
無理やり押し殺していた
いじけ虫がまたムクムクと顔を出し
脚立を握る手にぐっと力が入り
脚立が、(本当に楽しそぅだ)と
カタッっと相槌を打ち
ふと、思いつく。
オレを放置しすぎた罰だ。
ちょっと驚かせてやれ
時計の電池交換をしょうとし
グラつく脚立に乗って落ちた…
と言う想定を頭の中で瞬時にし
脚立をわざと無造作に床に倒し
その脇に自分が横たわる
第39回日本アカデミー賞
最優秀主演男優賞
第42回日本アカデミー賞
最優秀助演男優賞の実力を
大野めッ‥
とくと思い知るがいい
オレは死んだフリを決めこんだ
つづく。
♪



