ニノさんの収録が終わって
自分ちに帰るべく
のろのろ…

私服に着替えながら
心の底から思う
おーのさんと一緒の
仕事じゃなくて良かった。
嘘ツキなオレでも…今日は
さすがに顔を合せづらい。
* ** *** **** *****
ここは どこ?
わかんないけど
ぬくぬく…
あたたかくって、
青く透き通った水面の上に…
ふ わ ふ わ
オレは膝をかかえ
生まれたまんまの姿で
まるで木葉みたいに浮いてる。
ゆ ら ゆ ら 漂いながら
好きなよぅに揺らされて
とても…懐かしくって…
安心する…
ずっと…このまま

やさしくオレを揺らすこの波に
身をゆだねていたい…
ブルブル
無機質に震える携帯バイブ音に
『ん…っ?』
深い眠りから目が覚めた。
手探りで携帯を引き寄せ
『…は…ぃ』
「おはようございます
体調は大丈夫ですか?」
マネージャーの心から
心配してる声に
途切れ途切れの記憶と…
まだ寝惚けてる頭で
『心配かけてゴメン …爆睡してた』
「良かった! 眠れたんですね
…おーのさんから迎えに行く
ギリギリまで寝かせてやって。
って、言われてたんですが…』
え?
…おーのさん?
おーのさんっつ!!?
ガバッと勢いよく
布団の中から顔を出し
キョロキョロ
辺りを見渡すけど

あの人の姿は …ない。
「二宮さん?」
『あ、時間なんでしょ?
15分で駐車場に行く』
携帯を切り
『……』
そっと背中に手をやる
どこもベタベタしてなくて
清められてる身体
もしかして夕べのアレは
オレの欲求不満が見せた
悪い夢なんじゃないか…って
起き上がろぅとした瞬間、
覚えのある甘く…鈍い痛みに
夢なんかじゃないって
思い知らされる
自分のコトを『もぅ忘れた』
って、言われ
オレを抱くあの人の

気持ち考えると
…苦い思いが、胸に…
せり上がってきて視界が滲む
これで良かったんだよね?
今度こそ本気で
嫌われた。
失なって
気づくことばかり…
オレはいつだって
アナタの溢れる愛でいっぱいに

満たされてたんだ
* ** *** **** *****
パーカーのジッパーを
引き上げ着替えを終えて
『……』
ショルダーバッグを肩にぶら下げ
楽屋のドアに手をかけ…止める
『…あぁ、、もぅ!』
意を決してケツポッケから
スマホを取り出し画面を
タップしアドレスを開くけど
……指がためらう
どーしょ、
電話をかけていーのか

…迷う
…(.゚ー゚).。oO(
)つづく。