ケニア警察第2陣200人、ハイチに到着(7月16日)
NEW!
- テーマ:
- ブログ
フランスの植民地になって最もヒドイ目にあわされ続けている国がハイチ。ナポレオンはハイチに行っています。
2024.03.20
ハイチでギャングがこれほどの権力を握る理由 - CNN.co.jp
ケニア警察第2陣200人、ハイチに到着(7月16日)
!
ギャングの暴力に苦しむハイチを支援するため、国連安保理の決議に基づくミッションを指揮する立場から、7月16日、東アフリカ、ケニアの警察部隊200人の第2陣が到着した。
首都ポルトープランスは、少なくともその80%がギャングの支配下にあるのだが、先の第1陣、200人が到着後、約1ヶ月のちのことだった。
先週国連安保理は、ハイチにおける「武力による暴力が極端なレベルにあり」、この国と地域の平和、安定、安全を脅かしていることを、強い言葉で非難した。
当局は治安に関する懸念を表明するものの、ケニア部隊の任務について、詳細を明らかにはしていない。ただAP通信の記者は、かれらが国際空港の周辺をパトロールしている場面を確認した。空港はギャングの暴力によって3ヶ月近く閉鎖されていたのだが、5月末になって再開された。
今後の数週間のあいだに、ケニアの警官がさらに追加され、これにバハマ、バングラデシュ、バルバドス、ベニン、チャド、ジャマイカの警官、兵士が加わり、総勢2,500人になる。国連安保理によると、年間約6億ドルが支出され、段階的な展開となる。
ハイチ人のある部分は、ケニア警察の到着を歓迎するが、一方ではこれを危惧するものたちも多い。
「ハイチ人の危惧とは、このミッションが、これまでのそれがそうであったように・・・一時的な暴力の減少しかもたらさないのではないか」ということだ。最近ハイチに到着した、国際危機グループ(ICG)のディエゴ・ダ・リンは語る。
何年ものあいだ、ハイチ警察はハイチ国内において、法定外処刑を含む権力濫用を、告発されてきた。
さらに過去の国連の和平ミッション(2004-2017)においては、性暴力の犯罪行為が告発され、コレラを持ち込んだことにより死者10,000人を生んだことなど、これにたいする批判は大きい。
ジャン・マルク・エティエンヌ、49歳は、1年前ギャングの暴力によって家を失ったのだが、6月にケニアの最初の部隊が到着してから、かれらがパトロールをしているところを見たことはないという。
「治安は良くなっていない」、かれは刈り取ったばかりのサトウキビを満載した手押し車を、空港近くの埃っぽい道を押しながら話した。「なお悪いことに、誘拐がまた始まった」。
かれとその家族は、友人の家の中庭にテントを張り、息詰まる暑さと激しい雨の下、よりよい場所を求めて暮らしている。
ケニアが主導するミッションは、ハイチ国家警察を強化することを目的にしており、不充分な装備と少ない財政のもと、人口1100万人以上のこの国で、活動中の警察官はわずかに10,000人にすぎない。
ミッションのもう一つの目的は、ギャングの活動を終わらせることである。昨年ギャングは4,450人以上を殺害し、1,668人を負傷させた。国連によると、これはその前年に比べて、倍以上の数字になっている。
また今年の最初の3ヶ月間で、1,500人以上が殺害、あるいは負傷させられた。
国連人道問題調整事務所によると、ここ数年のあいだに、ギャングの暴力によって、50万人以上のハイチ人が家を失い、160万人近くが飢餓の恐れの状態にある。
暴力は今年初めになってさらに悪化した。2月末、ギャング組織は協力して攻撃を開始した。国際空港にたいする攻撃をおこない、約20以上の警察署が機能不全となり、ハイチの主要な刑務所2カ所が占拠され、4,000人以上が逃走した。
最終的にこの襲撃は、アリエル・アンリ前首相の辞任に繋がった。かれは2022年10月から、外国軍の緊急展開を要請していた。
かれの辞任に引き継いで、4月下旬、暫定大統領評議会が発足し、ガリ・コニーユ新首相が任命された。
国際危機グループのダ・リンによると、ケニアのミッションだけでは、ギャングの暴力を鎮圧するためには不充分である。なぜなら多くの政治家と企業家たちが、長年にわたって、これら犯罪グループと関係を持ってきたからである。
「不処罰と汚職の問題に取り組まないかぎり、治安だけを焦点化した戦略では、永続的な改善を実現することはできないだろう」、ダ・リンは指摘した。
(通算4071) (La Jornada/APの"Llegan 200 policias kenianos mas a Haiti para combatir a pandillas"による)
(foto:AP)