今は、話さないほうが得策であろう。自身の上司である【アーデン】と【ターナー】に、直接出会うまでには白を切れということを命令されているからだ。
勿論、カントと宇和島はそんなことは知らない。というのも、それぞれアジア・ヨーロッパ・アメリカ時空省という別の組織の指令でであるからと言うのもあるが、各省庁で考えが色々あるらしく、互いに極秘の任務を抱えているのだ。が、三人とも悪さをしようとかいうことはないので其処は問題はない。…上層部は何を考えているのかわからないというところはあるが。
そんな三人は、やっとこさ北の入口へと到着した。…が、なんだろうか。
マクミラン「なんだろうか…思っていたより人が少ないな…」
と北側にある【異世界放浪者センター】に到着した一行は、結構立派なプレハブ小屋の中で書類手続きをしているのであった。…あくまでプレハブ小屋という範疇での話だが。
?「せやろ?最近人が少ないなーとボクも思います。いやはや、いいことではあるんやけど。」
と、三人は受付の関西弁を話す黒猫ぬいぐるみロボットと、中国の清の時代から迷い込んできたという少女と話をしていた。ロボットの名前は【ケットシー】。少女の名は【メイリィ】とのことである。
メイリィ「昨日は多かったんですよ?もうすぐしたらまた誰かこちらに迷い込んできたらしい方がいらっしゃるのでその時一緒に案内しますね。」
ということだ。どうやら、山本達とこの三人以外にもう二人今日は迷い人が来たらしい。