第二部 外伝  第一回財閥会議  1 | 時空省 時をかける者達

時空省 時をかける者達

時は25世紀、設立から数百年たつ時空省は2度目の危機を迎えていた。その中で、地球時空省次官【山本誠一】と、臨時副次官【辻谷広行】は、時代や世界観を超えた仲間たちと共に、強大な敵と戦っていく。

お金持ち。お金というものはいくら持っていてもよいものである。が、今回ここに集うはある人物によって集められた富豪達…の子供たちである。主催者は己のことを【妖精王】と名乗る謎の人物。そして、集められた場所は西日本の地方都市【冬木】である。 

 ?「さてさて、思ったよりは多くの人たちが集まったね。…ああ、本当に大変だったよ。マスターと離れ離れになってもう数か月たったけど、何とかこうしてコネを作ってこれだけの人間たちを集められるようになったからね。うん、やればできるな僕!!ということで、さっそく主催者である僕は富豪たちに会いにいくのである。うん、流石に緊張してきたな僕。」

 

さて、まるで演劇でも始めるかのような調子で話すこの人物。名を【オベロン】という。どこかの王族らしい彼の容貌は、まるで光の王子様。大人というには童顔で、子供というには端正な顔立ち。歌えば美しい声で歌い、踊ればまるで妖精のよう。しかし、そんな彼が主催するこの富豪会議。話の内容は実にシリアスなものであった。

 

これは、この会議が始まる前。日本中のあらゆる組織がある異変を感じていた。時は2020年の東京。中川コンツェルンが保有するとある高層ビルにてのお話である。