先日、よその大学の先生から招待されて、一時間のセミナーで自分の研究について発表する機会がありました。ヨーロッパなので、もちろん英語です。

 

内容自体はこの数年間に何度となくしゃべってきた研究内容なので(なかなか論文が仕上がらないので同じネタを引き延ばしてずうっと食いつないでいるのだよ)、慣れているといえばすごく慣れているのですが、そうやって発表者自身が「なあなあ」の気持ちでは、サイエンスの発表といえど、おもしろ感がちっとも伝わりません。ですから毎度毎度、まさに一期一会、これが人生最後の発表だとしても悔いのないような心算で喋る必要があります。

 

結果的には、今回も「大成功」と言って良い出来だったと思います。非常に良い雰囲気で反応も良く、フロアからも質問がありましたし、招待してくださった先生からも後で重ね重ね褒めていただきました。

 

今回は、いわゆる通常のプレゼン術などでは全然出てこないような内容も含めて、私のプレゼンの秘密をご紹介しましょう。

スライドの準備

パワーポイントの図をまず準備しなければいけません。

 

図を綺麗に作るのがまず前提ですが、これのノウハウを語り出すときりがないのでこの段階はできているものとします。

論理構成

もっとも重要なのは論理構成です。とりわけ、聞いている人全員に「なぜ自分は今この話を聞く価値があるのか」ということを講演の間中いつでも理解してもらうことが必要です。「一体なんだってこんな複雑な図を理解しなくてはいけないんだろう」と思われてはいけません。

これに関しては東北大学の酒井聡樹(さとき)先生の「イントロ折り紙」が圧倒的に役に立ちます。

 

講演全体の存在意義のためのイントロ折り紙を考え、先行研究の紹介から、Aim 研究の目的へ、そしてより具体的な仮説または疑問へと、無理なく、説得力をもって話が流れるように作る必要があります。

 

もうひとつ重要なのは、ここの実験結果を示す部分で、スライドのデータについて話す前に、このイントロ折り紙のミニ・ヴァージョンを作って、「今なぜこのスライドのデータを見る必要があるのか」を聴衆にわからせる必要があります。実際にデータの説明に入った段階では、既になぜこのデータを理解するべきかということを全員が理解している、というのが理想です。

 

ありがちなのは、スライドを切り替えては、すぐに新しい図の説明に飛びついてしまう、というスタイルです。「まくら」がない話し方をすると、迷子になる人が出てきます。そうすると先へ進めば進むほど、一人また一人と消化不良を起こしていき、興味を失ってしまいます。

 

もうひとつ気をつけていることは、よく似た理屈ではありますが、「今から何を話すか」について話し、「その話」をして、「今何を話したのか」を話す、という三段構成です。このような組み立てですと、迷子の発生をかなり抑えることができます。「今から何を話すか」があるおかげで、メインの部分を聞く時には、こういう話を理解するぞ、という準備体制が出来上がっています。仮に、メインの部分を理解しそこなっても、「今何を話したのか」を聞いて復活が可能です。

筋肉反射テストによる変更必要箇所の検出

準備も終盤になってくると、パワーポイントのスライドもだいたい出揃って、あとは話の流れがスムーズになるように論理構成を見直すのと、発表時間に収まるように枚数を調整するのが大事になってきます。

 

せっかく作ったスライドはどれも我が子のように可愛いものですが、時間オーバーを避けるためにはどれかを弾く必要が出てきます。これを決めるのにも筋肉反射テストが応用できます。削減対象のスライドを指差す時に指示筋が弱くなるように意念で設定しておけば、高速で数秒の間にリストラ対象のスライドを選ぶことができます。いつも、「なるほど、言われてみればこれは他のものよりも重要度が低い」「話の本筋とあまり関係なかったな」と納得することが多いですね。論理構成についても、特に弱い部分に対して反応するように指示筋を設定すれば、かなりはやく問題箇所を絞り込むことができます。

ゴール設定

キネシオロジー(タッチ・フォー・ヘルス)による経絡のエネルギー調整

発表準備の一部として、発表時の自分のエネルギー状態の調整を行います。毎回、会場や聴衆、会の趣旨などが違いますが、場合によっては緊張したり、相手によってはやりにくい、と感じることがあるかもしれません。そのようなときに、タッチ・フォー・ヘルスのゴール設定を使って、自らをチューニングしておきます。

 

たとえば

「喜びと自信に満ちて研究・発見の楽しみを伝えることができました」

というゴールを設定します。

 

発表の聴衆によって、それが仲の良い人たちであればストレスを感じないでしょうし、もしこれが研究費予算申請のインタビューなどであればすごいストレスを感じるかもしれません。

 

上のようなゴールの文言を唱えて(あるいは意識して)そのときに、筋肉反射テストを行なって、指示筋が強いかどうかを調べます。もし強いままならば、このゴールに対して素直にエネルギーが流れる状態なのであまり心配いりません。

 

もしゴールに対して、指示筋が弱くなるのであればストレスを感じており、エネルギーが素直に流れない状態です。このエネルギー状態で努力を重ねてもしんどいばかりでなかなかうまくいきません。ですので、調整を行うべきです。手順としてはタッチ・フォー・ヘルスのマニュアル通りですので、あまり立ち入りませんが、標準的なものです。

 

より詳しく何が起こっているのか見るために、ゴールを意識した時の、14筋もしくは42筋の状態を筋肉反射テストで調べましょう。そして、左右のどちらが影響を受けるか、どの経絡が影響を受けるか、どの五行が影響を受けるかを調べていき、そこから暗喩的な意味を汲みとります。必要に応じて、エネルギー過剰の経絡があるかどうか、あるいは反応筋があるかどうか、も調べておくべきでしょう。

 

調整についても、タッチ・フォー・ヘルスに豊富な方法が用意されていますが、レイキが使える人は第四シンボルがたいへん便利です。調整後にもう一度、ゴールの文言を唱えて、筋肉反射テストを行なって効果を確かめますが、同時にどのように感じ方が変わるかも確かめます。最初は、不安を感じていたのが和らいだ、身を守らねばと構えていたのがリラックスした、などの変化が感じられればほぼ大丈夫でしょう。

 

ちなみに今回はゴール設定に対して全然OKでした。実際に話すときもまったく緊張しませんでした。

笑いの要素

このゴール設定に「楽しい」という要素を入れておくのがきっと大事で、そのようにしておくと、往往にして準備作業の期間中に、ここでこういう話・こういう絵を入れれば笑いが取れる、といったことが「降りて」きます。なぜか、発表時のジョークに関しては私はあまり滑らず、笑いを取れることが多いのですが、上から降りてきている感じが強くあります。

遠隔レイキで会場の空気を調整する

発表準備の一部として、発表会場の場のエネルギーの調整というのを行っています。当日、その会場にどういうエネルギーが循環して欲しいかということをあらかじめ、遠隔レイキを使って設定しておくのです。遠隔レイキにはシンボルを使いますが、時間と場所を指定した上で、

  • 第四シンボル(とマントラ三回)

もしくは、

  • 第三シンボル(マントラ二回)、第二シンボル(マントラなし)、直傳靈氣に伝わる雲の印(第一シンボルの代わりに用いる、マントラなし)

のどちらかで行います。後者は一般に西洋レイキで教えられているのとはちょっと違いますが、キネシオロジーで質問する限りではこちらのほうが効果的だという結果を得ています。参考までに、より一般的な形は以下の通りです。

  • 第三シンボル(マントラ三回)、第二シンボル(マントラ三回)、第一シンボル(マントラ三回)

これらのシンボルを使う、前でも後でもよいようですが、言葉または意念を使ってアファメーションを行い、会場のエネルギーのゴール設定を行います。たとえば、

 

「私を含め、参加者全員にとって得るものがあり、発表の時間をともに心から楽しんで、神経科学をやっていてよかったなあと思えました」

 

これは、そこにいる人がどのように感じるか、ということに注目してゴールとするのが良いと思います。

 

スケジューリング

筋肉反射テストによる準備作業開始時間の判定

発表準備をする時に、いつも困るのは準備のための正確な所要時間が決してわからないということです。何時間?何日?分かりませんよね。

 

ですので、いったいどのタイミングで準備を始めたらちょうどよいのかが分かりません。直感に頼るしかない。

 

ともかく早く始めればよい、と思うかもしれませんが、時間をかけすぎてしまうかもしれませんし、あまり早く仕上げてしまうと待っている間にダレてしまって緊張感のない発表になるかもしれません。

 

これについても、最近は筋肉反射テストでいつから準備のための行動を開始するかを調べるようにしています。「ええっ、本当にまだ始めなくて大丈夫?」と思いつつ、テストの結果に従って準備すると不思議とちょうど間に合うようです(何回かそういうことが続いてます)。リスクはありますが、みなさんもどんなものか試してみてください。

 

筋肉反射テストによる練習必要箇所の検出

一番最後には、トークの練習をする必要があります。特に英語での発表の場合は、アドリブが日本語ほどは効かないのでこれも心配なところです。あとどれくらいの練習が必要かということも筋肉反射テストで調べています。今晩はもう寝るのが良いのか、もう一回だけ通しで練習してからが良いのかとかを決めるわけです。

 

今回の場合はなんだかんだでトークの練習時間をほとんど取れませんでしたが、筋肉反射テストでは「練習はじゅうぶん」、ということだったので、ホンマかいなと思いながら、仕方なしにそのまま本番を迎えましたが、不思議と英語のアドリブがうまく作用して、実際にうまくいきました。

まとめ

技術的なこともありますが、「エネルギーは意図に従う」ということから考えると、自分と会場のエネルギーのチューニングというのが一番大事なのかもしれません。

 

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