「運命のいたずら」とでも言いましょうか、この’94年のF1グランプリシーンにはとんでもない魔物が随所に潜んでいました。
その魔物が特に牙を剥いてしまったのが、今も「悲劇」として語り継がれている「サンマリノGP」でした。
フリー走行での「バリチェロのクラッシュ」に始まり、予選での「ラッツェンバーガーのクラッシュ(死亡事故)」。
重大事故はそれだけでは終わりませんでした。
決勝レースでの「セナのクラッシュ(死亡事故)」…。
私も、中継の放送が始まる前のニュースで、「セナのクラッシュ」を知り、本番の放送も、序盤から暗い雰囲気で始まりました。
問題となった「セナのクラッシュシーン」までとりあえず放送されましたが、レースの模様はそこまでで一旦打ち切り。
その後は、「事故現場の映像」と共に中継スタッフ3名のトーク、そして、「セナのクラッシュ映像」が延々と流れていたのを憶えています。
その後、「仕切り直し」か何かで、レースは再開され、途中までレースの模様が放送されましたが、「ニュース速報」で「セナの訃報(死)」が伝えられると同時に、再開されたレースの中継映像もストップし、涙に声を詰まらせる中継スタッフ3名が、ショックと悲しみををこらえながら必死で放送を続ける姿が画面に映し出されていました。
結局、放送時間は延長され、番組内容も再編集した上で、後日改めて再放送しないと収拾が付かない様な状況でした。
「追悼番組」と共に、再編集された「サンマリノGP」の模様が後日放送されました。
事故現場、事故車から救出され、担架に横たわった(意識の戻らない)セナを載せたドクターヘリ。
その離陸する様子までを、今でも鮮明に憶えています。
「時としてレースの神様は残酷なもんだなぁ…。」
その時も思いましたし、「セナの没後20年」と共に、未だに容態の続報(経過)が明らかではないミハエル・シューマッハーの事を思い出しました…。
フジテレビの映像で、レース前の映像として流れていた、セナの気だるい感じの表情が、今でも忘れられません。
「今回の(決勝)レース、中止にしても良いんじゃないか?また何か起きそうな気がするし、正直言って、あんまり乗り気じゃ無いんだよね…。」
そんな心境がセナの表情にも現れていたと、今も思っています。
周囲のスタッフからの呼びかけに、「大丈夫だよ…。心配ないよ…。」とでも良いながら、うなずき、そして、このグランプリウィークに起こった「事故への恐怖」を必死に飲み込むかの様に、手にしていたミネラルウォーター(?)を一口一口、ゆっくりと「ごくっ…」と口にする様子も映し出されていました。
とは言え、セナ自身、この後起きてしまうレース中の事故によって命を落としてしまう事など、思ってもいなかったでしょうね…。
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