私は永年TechnicsのCDプレーヤー(SL-P770)を愛用している。
約20年程前になるだろうか…。
当時、私はまだ高校生で、CDプレーヤーも無いのにCDのソフトを数枚持っていた。
友人関係の影響だった。
友人関係では、それまで、パイオニアのPD-7010を共同で使い回している状況にあった。
あれはあれで「そこそこ無難にまとまった良い音」だったのかも知れない。
その影響か、古くからの親友が「パイオニア慣れ」してしまったのか、スピーカー、チューナー、終いにはCDプレーヤーまでパイオニアでまとめてしまった。
確かに「当たり障り(違和感)のない、極めて普通の音」と言った印象を受けた事を憶えている。
事実、親友自身も「こんな筈では…」と言った感じだったと思う。
※アンプはサンスイだったが、音がイマイチ気に入らなかったのか、テクニクスの多素子グライコで音質を無理矢理変えてしまっていた…。
「当たり障りが無さ過ぎて」かえって拍子抜けしてしまったのだろう…。
それを知ってか知らずか、CDプレーヤー購入前、念入りに試聴を繰り返していた私…。
まずは、価格帯とスペックから、購入候補となる機種を選定し、音楽ソースはロックを中心に試聴しました。
私の「耳」が確かだったのか、試聴に使ったソフトの録音が良かったのか、結局、先述のCDプレーヤーに決定した訳です。
機能的・性能的にもテクニクスが一歩リード、と言った感じだったのですが、恐らくは最後まで候補に残っていたであろうメーカーとの「差」は、今にして思えば、「音の奥行き感(チャンネルセパレーション)」だったと思われます。
S/N比は勿論クラストップレベルでしたが、若干ヤマハに負けていました。
でも、音質的な好みでは、「テクニクスの音」にパワフルさを感じました。
「パワフルさ」では、幾つかのメーカーの音も捨て難い状況でした。
「最後の選択肢」となったのが「音の奥行き感」でした。
チャンネルセパレーションでも、クラストップレベルだったためか、パワフルでありながら、繊細なところも表現出来、音に広がりを感じられる機種でした。
今でも「名機」として立派に通用するんじゃないかと思われます。
思えば、テクニクスも、16ビットからハイビットに移行した時、ハイビットからMASHに移行した時など、その音質がガラリと変わってしまった事を今でも憶えています。
また、これは余談ですが、某V社の音響機器や、同社の機器を使って録音されたであろうCDソフトに共通する事ですが、本当に「V社らしい、中域が目立ち、イマイチ輪郭のハッキリしない感じの音」だと思いました。
※他社のCDプレーヤーで聴いても、特にV社のCDソフトはその傾向が感じられます。