「今年の若者雇用率40%台が危ない。」

これは、10月7日韓国の東亜日報日本版の掲載記事である。


http://japanese.donga.com/srv/service.php3?bicode=020000&biid=2013100783678

その記事によれば、若者(15歳から29歳)の雇用率が今年、史上初めて

40%を下回る見通しである、と告げている。

又その理由として、最大の原因は、大卒者が大手企業のみに志願するという、

ミスマッチが最大の原因であると報じている。

韓国のエコノミストは、「若者の雇用率の減少は、大卒後も数年間仕事を探さず、

就職準備をしている韓国的状況から起因する問題である。」と報じている。


我が国における新卒の一斉採用は、国際的に見ても特別なシステムであり、

批判の対象になる場合もあるが、若年労働者の就業率という点でみれば、

極めて有意なシステムである。

 海外では卒業前に就職先が決まることは少なく、卒業後に就職活動を

始めるケースが多い。

 毎年問題になる、我が国の「青田買い」だが、実はすばらしいシステムであると
言わざるを得ない。

 ただミスマッチの問題は共通の課題である。

 昨年度の調査では、2010年3月期に卒業した大学および専門学校生のうち,

2年後の2012年3月に正規労働についている割合は50%を切っている。
(2012年3月20日日本経済新聞記事)

 就業率が高まっても、その後の離職率が極めて高いため、若年労働者の

就業率は、海外並に近づいている。

 東亜日報の記事では、「政府当局も解決策を見つけられずにいる。」という記載がある。

確かに難しい問題ではあるが、大学生のみならず、高校生や、中学生に対しても、

単に数学や物理を教えるのではなく、どのように生きるのか、

どのようなキャリアが自分には望ましいのかという、

テーマでの授業が正課として中核に据えられなければ、

この問題は解決しないと考えている。


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