あまりに有名すぎる自己啓発名著

カーネギーの「道は開ける」について書いてみたいと思います。

既に何百何千もの解説や書評が世の中にあるので、

あくまで個人的雑感、自分のための備忘録として。

理解不足や言葉足らずはご容赦ください。

 

本著の冒頭の序文には、

「本書から最大の成果を得るための九カ条」

として、読者への留意点が示してあります。

 

一、悩みを克服するための原則を身につけようという強固な意志を育てること。

 

先ずは、意思を以て、本に書いてあることを学ぼうという姿勢ですよね。

知識として頭に格納されるだけではなく、「身に着ける」ことを目指す。

といっても、最初からそんな志高く読書できる人なんていないんだし、そもそも中身を知らないうちにそんな信念持てる訳がないのだから、著者も「育てる」と言ってくれているんでしょう。

 

次に徹底的に読み込めと、次のことも指摘されています。

二、次の章に移る前に、各章を二回ずつ読むこと。

三、ときには読むのを中断して、それそれの提言を自分で応用するにはどうすればよいかを自問すること。

四、重要なアイディアには線を引くこと。

五、毎月、本書を読み返すこと。

 

サーっと流し読みするだけでも大変な大部の書なので、

1章ずつ2回読んで前に進むというのはかなり時間も取りますし、

三にあるように、自分に引き寄せて読み込むと更に時間がかかるでしょう。

 

ただ、抽象的な形而上学的な文章ではなく、

自分の生徒を含め、カーネギーの出会った人たちの悩みや体験談を豊富に記述しているので、もし自分がその立場だったらと、自分に引き寄せて考えることは難しくはないと思います。

 

サーっと読んで何も頭に残らないより、時間をかけても熟読した方が結局お得だと思います。

 

そして、実践の大切さを説かれます。

 

六、あらゆる機会に本書の原則を実践すること。本書を日常的な難問を解決するための座右の手引きとして利用しよう。

 

七、楽しいゲームとして学ぶために、皆さんが本書の原則に違反した場合には、それを見つけた人に罰金を払うこと。

 

八、毎週、経過を振り返ってみること。どんな失策を犯したか、とんな工夫をし、将来のためにどんな教訓を得たかを自問すること。

 

九、本書の背表紙に、あなたがさまざまの原則をどのように、どんなときに実践したかを記録した日記をつけておくこと。

 

これらは、どんな読書にも当てはまると思うけど、

特に、この手の自己啓発書を読む際には、

読んで終わりじゃダメなんですよね…

と自省をこめて、ほんとそう思います。

 

 

あらゆる機会に、いつでも、

というわけにはいかないかもしれないけど、

 

心配事や不安がある時には、本書のポイントが心がけられるように

僕は、手帳に本著のポイントを書き写していました。

 

八・九については、日記をつけていたので、心配事のあるときには、自然とその日記のなかで自問自答していました。

 

ここでも認知行動療法のテクニックは活かされてた気がしますし、

八がいうような「どんな教訓を得たか」まではたどり着きませんが、

もともとが内省志向癖があるので自己反省はしてたかなぁ。

 

あと、これは別の機会に書きたいと思いますが、

年に数回、ホテルに籠って、いわゆる「一人会議」をしていた時期もあったので、

そういう時は、踏み込んで深く内省のようなことが出来ていたかな。

 

ただ、こういうことも、熱が入っているときには出来るんだけど、

続けていくことが難しいです。

 

何でも頭で考えるだけじゃなく、

実践してみないといけないと分かっていても、

三日坊主で終わってしまって、

また思い返して再開したりの繰り返しだったなぁ。

 

本著を改めて読み返すいい機会になったので、また始めてみよう。