今日は建設業財務諸表について概略を書きます。 

建設業財務諸表というのは、新規の建設業許可申請や変更届などに添付して、土木事務所や県庁などに提出するものです。

経営審査を受ける業者は、会場で経営規模等評価を受ける前に、郵送または電子申請で、経営分析を受ける必要がありますが、その際も、分析書類に建設業財務諸表が必要になります。

この建設業財務諸表は、決算書と元帳を元に、国土交通省様式の建設業財務諸表に組み換えをして、作成し提出します。 

このように、決算書から、組み換えをして、建設業財務諸表を作るのですが、建設業財務諸表は会計法上の計算書類としてどのような位置づけにあるかというと、設業財務諸表はその所轄官庁である国土交通省が建設業法によって定めた様式であり、建設業財務諸表が会社法に規定する計算書類となる根拠は、会社計算規則第146条に規定されています。 

建設業財務諸表の特徴を紹介すると、まず、勘定科目が建設業に特殊なものになっています。 

一部紹介すると、売上高は、完成工事高と兼業売上高に分かれます。 

これに対応して、売掛金も 工事に対応する部分については、完成工事未収入金となり、その他の売掛金と分けることが必要になります。 

経営審査では、決算書の売上高と元帳の売上高そして、建設業財務諸表の完成工事高、経営分析結果通知書に記載されている完成工事高及びを売上高を照合します。 

これらに相違がある場合は説明を求められることになります。 

完成工事高とその他の売上高を分ける際に、除草作業や掃除などは当然に完成工事高に含めることができません。

また、建売住宅を建築してそれを販売した場合など、このような請負でない工事については、完成工事高に含めることは出来ず、建設業法上では兼業売上高になります。  

また完成工事原価報告書に、期首仕掛工事と期末仕掛工事を計上することが出来ません。

このため、厳密に言えば、何が期首仕掛になっていて、また何が期末仕掛になっているかを元帳などから拾い出して、それぞれの原価項目に加算、減算処理をしなければなりません。

このように、経営審査を受ける業者については、決算書から、建設業財務諸表に組み替える際に、総勘定元帳等で内容を確認する必要があります。

経営状況分析では細かな点につい質問を受けることが年々多くなりました。 

経営状況分析は、かつては、国土交通省の公益法人である 財団法人建設業情報管理センターというところが独占して分析業務を行っていましたが、平成16年6月に、規制緩和で民間に開放され、現在では、この 情報管理センターを含め約20社の分析センターが全国にあります。 

建設業者はこの分析センターから任意に選んで分析を申請することができますが、どこの分析センターに申請しても、分析結果は同じになるように、国土交通省によって非常に細かいマニュアルが定められているようです。 

各社は、分析料金ですとか、キャッシュバックや、必要書類や、分析に要する日数などのサービスで差をつけ競争をしています。

分析申請をした場合に、分析センターから問い合わせが来ることは 以前はほとんどなかったのですが、3年前に、経営分析が民間に開放されてから、問い合わせが増え、最近では、平成20年度の経営審査の改正で少し落ち着いてきた傾向にあります。

問い合わせの内容は、ほとんどが、流動資産と固定資産の内訳書がほしいいうものと、決算書がほしいというものです。 

たとえば、売掛金や仕掛品、短期貸付金などの中に、1年以上にわたって変動のないものがあった場合は、それは、固定資産に振り替えて下さいということになります。 

というのも、固定資産が多いほど、流動性の点数、健全性の点数などの経営分析の点数は下がるため、厳しくチェックしているようです。 

ということで、今日は建設業財務諸表の計算書類としての位置づけや特徴などの本当に概略の説明をいたしました。

詳しい内容が知りたい方は、是非私をはじめ、お近くの行政書士にご相談ください。