ライオンになりたい猫、みたいになってる人、いるよね。
いや、ライオンになりたい猫になること、誰でも一時的にはあると思う。

ライオンって強くてカッコいい。
百獣の王と呼ばれ、力や勇気の象徴として畏れられている。
神話にもよく出てくるし、動物園でも人気者。
そんなライオンに憧れて、
猫がライオンになろうと努力したら?
同じネコ科なんだからライオンになれるはずだと信じて、
ライオンのように草原で暮らし、狩りの練習をして、
しまうまに飛びかかかってみたり、
各地を旅して獲物を捜し歩く生活をしたら?
確かに、狩りは以前より上手くなるかもしれない。
確かに、草原でのサバイバル生活は上手くなるかもしれない。
確かに、ライオンに少しは似てくるかもしれない。
でも、ライオンになることはできない。
なぜなら、猫はライオンではないから。
草原で大型動物を狩って暮らすような生活に適した性質を
持ち合わせてはいないから。
だから努力は思うように実らず、日々は苦しいものになってしまう。
もちろん、それでもその暮らしを望むのなら、
それもまた猫自身の選択。
でもね、猫は猫で優れたところがたくさんあるんです。
さっと動ける瞬発力と、柔軟でしなやかなジャンプ力。
大きな獲物を追いかけるよりも、
小動物を待ち伏せして捕まえるのが得意。
人に愛されるのに長けているから、
安全な住みかとごはんを確保することだってできる。
それもあって、世界中にはライオンよりもずっと猫の方が数多い。
それもまた強さのひとつ。
それなら、草原なんかに行かず、
人里で人にお世話してもらって、
ときどきねずみや小鳥をつかまえる方が向いてるんじゃない?
そっちの方が無理して頑張らずに、幸せになれるんじゃない?
猫として生まれたからには。
現実の猫は、自分を知っているから。
自分の性質に沿った生き方をしている。
ライオンに憧れて大きな動物を狩ろうとしたり、
魚に憧れて水の中で上手く泳ごうとしたり、
鳥に憧れて空を飛ぼうとしたりはしない。
自分が心地よく自分らしさを発揮できる場所を選んでいる。
* * *
私たち、人だって同じだ。
同じ人間だけど、ひとりひとり性質は違う。
もしも叶えたいことがあるのなら、
自分と性質の違う人を懸命に真似するよりも、
自分を知って、自分の性質に合ったやり方をするのがいいよ。
そっちの方がずっと近道。
そっちの方が、幸せ感あるよ。
自分に合わない無理をするよりも、ずっとね。
だからまずは自分を知ろう。
自分が何者で、どんな性質なのか。
人のひとりひとりの違いは、なかなか見えづらいから。
自分と向き合って、自分をよく知る。
自分が輝ける場所を見つけたいのなら、まずはそれが大事。