トンネルの出口



押しなれた元彼の電話番号を押し

彼が電話に出るのを待った。


時計の針はすでに午前2時半をまわっていた。


今日は金曜日

明日は仕事が休みなので

この時間でも家にいたら起きているはず・・・


でもなかなか電話に出る様子がなかった。


どこかに遊びに出掛けてるのだろうと

受話器を下ろしかけた時

元彼の声が聞こえた。



元彼: 「 はい むかっ


寝ていたのだろうか少し不機嫌そうな声だった。



私: 「 あ いたんだごめん寝てた? 私 」


元彼: 「 あーあせる ・・・・・・ 寝てた。 何? こんな時間にどうした?」



何となくよそよそしい空気が伝わってきた。




ひらめき電球 きっと女と一緒だ


私はすぐにピンときた。



私: 「 ごめんこんな時間に。汗 また電話する  じゃあ。」


元彼: 「 おう。」




そして私は電話を置いた。


( そっか 彼女できたんだ。 当たり前だよね。


 いつまでも私のこと好きでいてくれるなんて都合のいいこと


 心のどこかで思ってた・・・・・)



言いようもない寂しさが押し寄せてきた。


(もう誰も私を必要としてくれてないんだ・・・・


どんなことがあってもずっと好きだからって言ってくれたのに・・・・・・・




寂しさに押しつぶされそうだった・・・・


この広い世界で

私は一人ぼっちのような気がした。



せっかく一人で楽しめるようになってきたのに

どうして人はいつも幸せの中にいられないのだろうか?



ひとりでも大丈夫だって思えてたのに・・・

結局私はまだまだ自立できてないんだよね。



誰かの温もりを求め

誰かにいつも頼りたいって思ってるんだよね。



半年一人でも頑張ってきたって思ってたけど

元彼に甘えてたんだよね。

彼の気持ちを利用してただけなんだよね。



自分から別れたくせに

寂しいだけで彼に何度も連絡した。



本当にひどい女だった。

きっと罰が当たったんだ。



そして自分のしてきた失態を悔やんだ。



(これを乗り越えないと

きっと幸せなんて来ないんだ。

人を不幸にして自分だけ幸せになんて成れないんだ( ̄_ ̄ i))



暗いトンネルの出口が見えていると思った。

でもまだまだその明かりは遠い。



(元彼の気持ちを本当に考えられるようになったら

出口が近づいてくるのかもしれない(-"-;A)



心のどこかで

そんな気がしていた。



そして

言い知れない孤独感を心に抱きながら

眠りについた。



窓の外は少しづつ明るくなってきていた。