僕のアメリカ在住期間は今年で15年目になります。直近の過去10年の間に4回転職を経験しました。10年前に、当時の仕事にウンザリしていた頃、転職活動を始めたけど、そもそも面接に呼んでもらえない苦しい時期が続きました。それでも、アメリカに来てから最初の転職を10年前になんとかやり、それから何度か転職を重ねましたが、やっぱり転職には「やり方」があるなと思います。

もしあなたが今、アメリカで就職活動していて、なかなか面接に呼んでもらえないとしたら、下記の点を考えてみるといいかもしれません。

1. そもそも自分のスキルがどこかで必要とされているか
大前提なんですが、自分のスキルがどこかの職場で必要とされてないといけないです。必要とされているスキル・経験をもし自分が持っていないとしたら(10数年前の僕がそうでした)受け入れるのは簡単ではないかもしれないですが、必要とされるスキルをなんとかして身につけなければいけません。なんかのオンラインコースを取ったり、どこかにインターンとかボランティアとかで入って経験を身に着けたりとか、がんばらないとスキルって身に付きません。僕自身は、10年ちょっと前に、IT スキルを身に着けようと決めて夜な夜な子どもが寝た後に勉強しました。結構大変でしたが、希望があったのでがんばれました。資格を取ったりしたのも助けになったと思いますが、一番大事だったのは、需要のあるこういう職種にしようと具体的に決めて照準を定めたのが功を奏したと思います。狙いを定めて刺そうとしないと刺さりません。

日本で必要とされているスキルとアメリカで必要とされるスキルも結構違うので、そこら辺がズレて苦労する場合もあると思います。日本はゼネラリストが多いですが、アメリカはスキルベースでの雇用が多いので、そこの意識改革が僕は必要でした。

プログラミングだとかイラストレーションだとかのハードスキルは、日本でもアメリカでもそんなに変わらないと思います。特に同じようなアプリケーションを使うとか、もしくは、専門的な医療行為とかだったら、どこの国でも基本的に同じだと思います。日本だとゼネラリストが多いために、スキル(特にハードスキル)を身に着けようという意識はアメリカの方が高いかもしれません。


2. 英文レジュメ・カバーレターが弱いんじゃないか
「それなりに需要のあるスキルを持ってると思うんだけど、面接に呼ばれません」という人は、結構希望ありで、一番簡単なのは、レジュメやカバーレターをプロに見てもらう方法です。僕もプロに見てもらっていろいろ教えてもらいました。ちゃんとした人に見てもらうと、本当に変わります。また僕は、たくさん面接を受けましたが、それと同じぐらい他の人も面接してきました。レジュメやカバーレターもたくさん読んできましたが、多くのレジュメ等を横に並べて読むと、伝わってくるレジュメ・カバーレターと伝わってこないレジュメ・カバーレターって本当にあるなと毎度感じます。「この人こっちが欲しいものがよくわかってるな。この人なら会ってみたいかも」みたいのがあるんです。

で、そこの書き方というのは、最初のうちは誰かうまい人に教わらないとなかなかわかりません。逆に、僕が今どこかに転職しようと応募するとしたら、今でも自分のレジュメ・カバーレターを信頼できる人に見てもらいます。また、僕も経験を重ねてきたので、最近は読んでくれとアメリカ人に頼まれることもあります。自慢してるんじゃなくて、ネイティブでない僕でもそうなったので、「これは習得可能な技術だ」というのが僕の言いたいところです。同時にアメリカ人でもこれができていない人はたくさんいます。

英文レジュメ・カバーレターの具体的な書き方は、別の機会に投稿してみたいと思いますが、良くないレジュメの特徴を少し簡単に話してみたいと思います。

ダメなレジュメの特徴

  • わかりやすくない

しっかり読み込まないと何を言いたいのかわが伝わってこない、もしくはしっかり読み込んでもよくわからない。本当によくあります。わかりやすさは、レジュメ・カバーレター、そして面接において一番大事なことだと僕は思います。逆に伝わるレジュメとかはパッと見ても伝わってきます。よく採用担当者は1分ぐらいしかレジュメを見ないと言われています。数多くある応募書類をこなさないといけないので、そうなるのは僕も分かります。なので、初見でもズバッと刺さるものを書く必要があります。

  • 募集要項(Job description)と合ってない

募集要項に必要とされているスキルや職責が書かれているわけですが、アメリカの場合この Job description ってすごくすごく大事で、ここに書いてあることをその職場でやり、書いてないことはやらない、というのが結構徹底しています。自分の担当じゃない仕事は、自分が暇な時でも基本手伝わないというのがアメリカの職業文化です。で、この Job description に書かれている内容とあなたのレジュメに書かれてることがあんまりマッチしていないと相手にされません。僕は使ったことないですが、場所によっては、スキャニングツールを使って、応募者のレジュメが Job description の中で使われている用語とどれぐらいマッチしているかを人間が目を通す前にチェックするというのやっています。そうなると、同じようなスキルをせっかく持っているのに、Job description に書いてある用語を使わなかったがために、マッチ率が下がってしまうということも出てくるわけです。なので、Job description に書いてあることは徹底的に読み込んで可能な限り、そこで使われている言葉を自分のレジュメに使う様にするのが賢明です。
 

レジュメやカバーレターは書き方を変えると劇的な変化をとげるというか、すごく効果が出たりします。LinkedIn とかも同じ要領で作りこむと、今度はリクルーターの方から連絡が来るようにもなったりします。ここ1,2年は、アメリカでは hiring freeze (採用凍結)と言われているので、そういうのは減ったのかもしれませんが、いずれにしても書き方がとても大事という話でした。

 

面接に呼ばれるレジュメ・カバーレターの具体的な書き方も近々投稿してみたいと思います。ではでは。