システムは4-2-3-1。
前節から遠藤が登録からも外れ栗島が右SB。塩越が柴田とダブルボランチを組む。一列前は島田がサブに回り左に安藤、右に清家。
試合開始直後、まず驚いたのはノジマのフォーメーション。
中盤が逆三角形の4-3-3のシステムながらマイボールになると両SBがグッと高いポジションを取り、実質2-1-4-3の様な形となる。
そこから攻撃では中央から外に展開して数的優位を作り、守備でも前から行こうという意図が伺える。
しかしレッズレディースの方がボール回しでも球際でも上回り、ノジマの守備をいなし早めに前線につけて起点を作る。
特に猶本が相手のアンカーを釣ってスペースを空け、そこに両SHが入ってきたり、菅澤もリーグ再開後のここ2試合に比べてコンディションも戻りつつあるのかしっかりとボールを収め、そのままペナルティエリアに仕掛けるシーンが何度も見られる。
先制点のシーンもノジマが人をかけて攻めてきたところを奪ってそのまま前線の菅澤につけたプレイが起点となり、一旦清家に開いたところから素晴らしいコンビネーションで崩し切り安藤が決める。
先制後も変わらず球際の守備と奪ってしっかり前へ運ぶ意識を継続させ攻め続けるが、ノジマがシンプルに裏を狙う攻撃で応戦すると徐々に後ろに重たくなり、流れはイーブンへと押し戻される。
少し嫌な感じの流れではあったが、25分にペナルティエリア内へと押し込んだところから一旦外に開き、蹴る前から軌道がイメージできるくらい水谷らしいコントロールシュートで追加点を挙げ2点差とする。
しかし全体の流れとしては押し戻されたところから変わらず、小さなミスも重なり序盤の様な球際の守備と奪ってからのテンポ良い攻撃が繰り出せない。
ややストレスの溜まる展開ながらノジマの最後の精度にも助けられ、このまま時計を進めてハーフタイムに修正できればとも思い始めた矢先の38分、自陣での細かい繋ぎの乱れを突かれて失点、2-1で折り返す。
後半に入っても大きく改善することはなく一進一退の攻防が続き、特に柴田と塩越のダブルボランチが活きてこない。
59分には島田を投入。長船との交代でヒヤッとしたが小走りで戻ってきて一安心。CBには安藤が移る。
その後はレッズレディースの選手交代が機能したというよりノジマの運動量が落ちてきた印象で、またノジマは交代策も大きな効果を与えられず、逆にレッズレディースも再三のセットプレーや何度か訪れたチャンスを仕留めきれずに時計が進む。
そしてようやく79分に高い位置で奪ったところから猶本と菅澤で攻め切り3点目。
直後に得点前から準備していた西尾を投入し、最後は佐々木と西村の投入で両SBをリフレッシュさせ、ノジマに押し返す力は残っておらずタイムアップ。
3-1の勝利。
終わってみれば地力の差を結果としてしっかり表現できた試合と言えるだろう。
ただし序盤の内容と早い時間の先制点による期待値からはややストレスの溜まる時間が長い試合だったと言わざるを得ない。
組織的にも個人能力でも相手を上回る中で、戦況をしっかり把握してピッチ内で修正していく力がまだまだ足りていない。
さて、ちょうどリーグ戦も折り返しのタイミングで首位に立った。
それを知った時にはもう少しの間追う立場でいた方が楽だとも思ったのだが、すぐに思い直した。
首位に立って下を見るのではなくもっと上を見る。
追われる立場ではなく自分たちの理想を追い続ける。
そんな上昇志向をファンサポーター含めて皆で持ちたい。
以上。