ノエスタもだいぶご無沙汰だけど今日も自宅でYouTube観戦
1-0の勝利
どちらに転んでもおかしくない紙一重の試合。
前半25分ごろには勝点1も見据えながら焦らずじっくり戦う試合だという考えが頭を過ったほどだ。
そんな中で選手たちは粘り強く戦い、内容はどうあれ1-0の勝利という結果だけで称賛に価する。
ポイントを挙げていくと、まずは守備面に関して、もちろん相手に何度かの決定機を与えてしまったのだから反省すべき点はあるだろうが、それでも粘り強く対処しての無失点は素晴らしかった。
なかでも長船のカバーリングと池田のセービングは際立っており、さらにこの二人は周りに安心感を与える立ち振る舞いでもチームを引っ張った。
次に選手起用についてもこの試合ではうまくやり繰りし、最後までよどむことなく隙を作らなかった。
佐々木にコンディションの問題があったかは分からないが、相手がレッズレディースの左サイドを中心に仕掛けてくると高橋を入れて攻守両面の手当てをし、猶本に代えて安藤を投入するとその安藤が試合を決める仕事をした。
また、運動量が落ちきる前に栗島を下げて遠藤でリフレッシュし、最後までアグレッシブに戦うことができた。
復帰した猶本が個のコンディションでも連動面でも出来が悪かったなかで、安藤もコンディションが上がらず、上野もまだ計算できず、高橋を左SBで投入した時点で手詰まりと言ってもよいのだが、この試合の安藤はトップ下に固定することで一定の働きと試合を決める仕事をし、アタッカーとしては結果の出ていない遠藤も攻守のハードワークで存在感を示した。
控えの層は森監督のチーム作りの弱いところで、顔ぶれに反して実際の台所事情は苦しいのだが、大事な試合で一つ結果が出たことはポジティブに捉えたい。
3つめに最も興味深かったのは終盤の戦い方だ。
森監督はリードしたらポゼッションして時計を進めるという考え方を基本としており、それが弱気の繋ぎとなって悪い方向に出ることも多かった。
しかしこの試合では80分手前ぐらいからロングボールを菅澤に蹴ることが多くなり、特に池田からはその明確な意図が感じられた。
苦し紛れでないことは安藤が菅澤の近くでサポートして孤立しなかったことや、セカンドボールを高確率で回収できていたことからも感じられ、前半から足を取られることが多かったピッチ状態を踏まえても良い判断だった。
清家や高橋をトップに据えるというメッセージがあったわけではないがチームとしての意思統一が感じられ、これが監督からの指示なのかピッチ内での判断なのか、それともたまたまそう見えただけなのか、現地観戦できずベンチの様子も把握できないなかで、大いに気になるところである。
さて、ベレーザとINAC神戸というこれまで我々の行く手を阻んできた2チームから勝点3を奪った。
星取り上では18試合中の2試合だが、その重さは他の試合とは異なり、大きな前進と言えよう。
だからこそ大事なのは次節だ。
つい先日、ベレーザに完勝した後の試合を忘れるな。
あの試合、何が起こったのか、何が足りなかったのか。
自分たちのサッカーに自信を持つことは大事だが、相手を分析し、試合の中でよく観察し、臨機応変に対応する柔軟性が見たい。
あの敗戦が無駄ではなかったと証明してほしい。
そしてホームゲームだ。
勝利はもちろんのこと内容も伴ったアグレッシブな試合を期待する。
以上。