こんな時期にこんな記事を書いているとは思いもよらなかったけど、丁寧に送り出してあげたい。
千葉望愛、C.D.トランスポルテス アルカイネ(スペイン)へ移籍。
このタイミングでの発表に不意を突かれたが、海外移籍という詳細を見てさらに驚かされた。
ユースから巣立って行った選手が成長してチームに戻ってきてくれるというのは、ユース選手が直接昇格するのとはまた違った喜びがあり、そんな思いを噛みしめたのはつい先日の事の様なのに、あまりにも速く目の前を駆け抜けていく選手たちに本当に寂しい思いだ。
プレー面では積極的で攻撃的なディフェンダーという印象で、CBとしては小柄ながら対峙するFWに恐れずに体をぶつけ、空中戦でも相手を押さえつけ頭一つ高く出て跳ね返す守備が好印象で、熱くさせられた。
一方で両サイドへ速いパスを送ろうとしてミスになったり、狭いところに縦パスを通そうとして引っ掛かったり、フォアチェックをしてくる敵を切り返していなそうとしたりと、自らの能力に対しやや背伸びしたプレーでハラハラされるのが課題でもあったのだが、それもまた一貫した攻撃的スタイルの一部であり、その背伸びする姿勢が今回の海外チャレンジともリンクして微笑ましく、そして説得力さえ感じさせてくれる。
公式コメントの「海外でプレーすることは私の昔からの夢」「今しかできないことに挑戦」という言葉を読んだ時、プロでない彼女たちにとってサッカーは純粋に冒険であり、サッカーを通して人生を楽しむことこがサッカーを続けて行く理由なのだろうという思いが過った。
持ち前の明るさと積極性で、後悔のないサッカー人生を全うしてもらいたい。
そしてサッカー選手として飛躍し、いつかレッズレディースに帰ってきて一緒に闘えればという思いを持ちつつ送り出したい。
いってらっしゃい。
千葉望愛。
以上。