遠方ゆえ疎遠になっていた伯父を訪ねました。
私が幼い頃は横浜に住んでいて
思い出いっぱいの大好きな伯父。
真っ直ぐで強くてブレなくて
不器用でぶっきらぼうだけれど
優しい「これぞ男！」という人。
伯父の家の近くにある広大な
でも花も葉もない冬の公園を歩きながら
色々な事を話しました。
初めて聞く話も沢山あって
私の知りたかったことも遠慮なく聞いて
つまりは「びっくり」連続時間であったのですが
とりわけ妹である私の母の命を救ったエピソードには
脳がシェイクされるほどの衝撃を受けました。
母は幼かったゆえに覚えていないのかもしれませんが
その伯父の行動がなければ私は存在しないわけで。
自分を犠牲にして妹を救い、
それを60年以上誰にも話さなかった伯父。
今、生かされていることは
小さな奇跡の積み重ねと知っていても
その事実をより濃く硬くつきつけられて
帰りの電車の数時間の道程は
今まで味わったことのない気持ちでした。
ヒトは可能性や才能に満ち
様々な力に溢れているけれど脆弱で儚い。
たとえ大人と呼ばれる年齢であっても
わかっているようで わかっていないし、
知っているようで知らないまま。
今と同じ如月2月。数年前の寒い日。
ここに初めて数行書きました。
その衝動も それからの出来事も
なにより あなたを知ったことも
そういう意味では奇跡の積み重ねで
それは私の存在を超えても
想像以上に膨大な時間の中で
姿カタチの変化を繰り返し
続いていくのかも知れません。
だからこそ辿り着く言葉は
感謝をもって謙虚に
いつかどこかで
