幌尻岳登山~2日目~ | みよちぃのブログ

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七ツ沼カール。

 

幌尻岳へはもう登りたくないけれど、七ツ沼カールへはまた行きたい。

動物達の楽園であり、静けさを好む私達にとって心が休まる特別な場所でした。

 

 

前回のつづきから。

 

今日はいよいよ幌尻岳山頂アタックします。

テントを撤収し、昨日降りてきた下降口まで登って行きます。

 

時刻は5時半。

 

 

 

中腹まで来た辺りだったでしょうか。

 

先行していた旦那さんが突然止まりました。

 

「どうしたの?」と、私。

 

「茂みの中からうなり声が聞こえる…

熊だ。」

と、旦那さんから衝撃の一言。

 

その表情はとてもこわばっていました。

と、同時に獣の匂いに気づかされます。

間違いない。

 

恐ろしさのあまり、私は一瞬固まり、直ぐに後ずさり。

登って来た所を静かに数メートル下りました。

 

恐ろしくて身体が震えています。

落ち着いて考えてみると、昨日熊の糞を見たのもこの辺り。

山地図にもヒグマ出没に注意というか、ヒグマ生息地と記載してあります。

 

 

どうしよう。

怖くて進めません。

いや、唸るという事は一触即発だと思います。

登山道がつづら折りなっている丁度折り返しの茂みの中から聞こえてきたので、進むと更に近づいてしまう為、後退か迂回しかありません。

 

登山道から反れ、急斜面を登り迂回していこうと試みましたが、足元が悪くて危険。

ズルッと足を踏み外し、ザックのポケットに入れてあった貴重な500mlの飲み水をうっかり下に落としてしまいました。急斜面なので勢いよく転がって視界から消えてしまいました。

もう、回収できません。

この急斜面、ただでさえ危ないのに、登山道以外は非常に危ない。一気に緊張感が増しました。迂回は止めようと判断。

 

しばらくすると数名のパーティーがぞろぞろとこちらへやってきました。

おそらく登山ツアーの方かな?

先頭にはガイドらしき人物。

状況を説明すると、

 

「わかりました。確認してみますね。」と言い

 

笛を鳴らしたり、犬の鳴き声を真似し、周囲を確認してくれました。

 

「大丈夫みたいですよー。」と一言。

 

緊張でバクバクしていた心臓の鼓動が少し落ち着き、無事に通過できました。

 

初めて登山が怖いと心から感じました。

 

普段から熊鈴や熊スプレーを持ち歩き、出来る限りの安全対策はしています。

しかし、いざという時、きっと私は何もできない。と思いました。

 

今までも多くの山でヒヤッとした経験がありますが、怖いと思ったのは今回が初めて。

 

こんな事を書いてしまうと、恐怖を感じてしまう人もいると思いますが、実際にあった出来事です。

 

緊張感から解放され、どっと疲れが出ました。変な汗をかき、既に疲労感(;´д`)

 

下降口の尾根に到着。

 

ここから先の幌尻岳まではハイマツをかき分けて行く細い尾根道。

 

ここにザックをデポし、身軽な状態で行きます。

ザックは匂いが出ていると思うのでこの行為、大丈夫かと悩みましたが、先人の方々の記事(aojisiさんの記事など)を参考にさせてもらい登山道上にデポしました。

 

 

プラティパスをぶら下げ、最低限の物だけ持ち、進みます。

 

ハイマツが邪魔で歩きづらい尾根道。

 

登ってきた尾根を振り返ると七ツ沼カールが見えます。

 

 

目指す山頂はガスで見えない。残念。

慎重に黙々と進み

 

やっとガッスガスの山頂に到着!!

 

展望は望めなく、残念でしたが達成感に満ち溢れました!

 

 

 

さて、戻りますか。

コースタイムの長い山。山頂でのんびりしている時間はありません。

 

ピストンなのであとはひたすら駐車場目指して戻るのみ。

 

身の丈程ある、ハイマツの激しい稜線を歩きます。

(ストックを前に出すと体にハイマツが刺さりません)

 

 

 

もうね、こんなハイマツの登山道初めてww

私何処??ww

 

これはザックをデポして正解です。

摩擦抵抗半端御座いません。

 

 

細い尾根道。

足元をよく見て慎重に。

 

 

ザックをデポしたポイントまで戻り、小休憩。

この景色を目に焼き付けます。

 

 

さあ、帰りましょう。

苦労して登った山を下るのは切ないですね。

 

今日もガッスガスの天気ですが、涼しくて気持ちいい。

 

 

 

黙々と戻るのみ!

 

 

 

昨日登ってきた急登をひたすら降る。

もう足はガクガク。

珍しく、下りの写真が一切ありませんでした。

恐らく、疲れて写真どころではなかったようです。

 

 

 

急登は無事、下山です。

しかし、最後の長い林道歩きが待ってます。

更に川沿いを歩くのでアブが生息しています。

 

とにかく大量に!

 

アブに襲われる。(;'∀';)ギャー!!

 

虫よけスプレーを使い切り、帽子と携帯タオルでバタバタと1時間程、追い払いながら格闘歩行。

 

歩こうが走ろうが逃れられないアブの襲撃。これはかなり堪えました。(;´Д`)

 

チロロ林道コースを検討されている方はアブ対策を忘れずに!

 

この画像1枚で疲労困憊は伝わりますか?(;´Д`)。

 

疲れて足元はフラフラ状態。

 

 

18:00

無事駐車場へ到着。

 

あー疲れた。

 

バイク装備にチェンジし、キャンプ場へ。

 

このバイク装備へのチェンジが非常にめんどくさい。

でも登山靴でバイクに跨っても私は足がつま先しか届かない!(;´Д`)

 

こんなフラフラな状態でこのまま運転し、万が一転倒したら怪我してしまう。

プロテクター装備のジャケット、パンツを着てブーツ履いて出発。

足がガクガクして力が入らず、信号待ちや停止する度にバイクをブチ倒しそうになりました(;´Д`)

 

 

現在、百名山70座登りましたがアプローチも含め、幌尻岳、大変な山No.1です。

 

最後の最後でアブとの死闘。

これで体力使い果たしました(;´д`)

 

もう一度。

MADMAXさん、チロロ林道コースでしたら、アブ対策を忘れずに!

熊対策も重要です。

 

山バッチGET

沙流川温泉ひだか高原荘にて購入しました。

 

珍しく小ぶりで最難関の過酷さが伝わりずらい、控えめな山バッチ。それがカッコいい。

 

 

百名山、北海道は残り大雪山系トムラウシのみとなりました。

暖簾には高山植物の宝庫と。

楽しみです♪

 

今年の夏は登らなかったので、来年辺り、トライしたいですね。


勿論、登山ライダーで(笑)