自分の大声に

受付の女性が

あわてて入ってきた


白目をむいて ぶるぶる震える
女の子を抱き上げ顎を押さえて

どうやったのか

ハンカチを女の子の口にねじ込んだ
そのまま抱きかかえて 出ていった

処置室 連絡入れてぇ このまま連れてく~

直ぐに 別の女性がきて

びっくりしちゃったよね~
大丈夫よ~

といってくれた…
そんな事より
さっき女の子に
ひどい事ゆったのを すごく後悔した…

女の子が腰かけていたソファーに さっきまで彼女が話しかけていた
ひつじの縫いぐるみが 転がっていた…


しばらくして

カウンセリングルームに通された

いつものように
日記を提出して…
さっきはびっくりしたね…
もう けいれんもおさまったから
心配ないよ

あの状態をけいれんてゆうのか…。

発作がおきる前って どうだった?

先生は けいれん発作を起こした
きっかけを知りたがった…


1人で普通に喋ってて 静かになったと思って、みたらああなってました…

女の子が このセンターで発作を起こしたのは 初めてではないようだ

メエちゃんがどうとか言ってなかった?


言ってました!…穴掘っちゃダメとかなんとか…


そっかあ~……
いっつもメエちゃんなんだよね~
メエちゃんて何の事かわかる?
お母様も心当たりないって言うし…

あの薄汚れた
ひつじの縫いぐるみを知らないなんて…どうゆう事だ??


自分は とっさに さあーわかりません と答えた……
それから いつものように カウンセリングを終え
プレイルームに戻ると

女の子と母親が
待っていた…

さっきは知らせて頂いてスミマセン
頭を下げて お礼を言われた

サアちゃんも
お姉さんに
ありがとうって

女の子がペコッと頭を下げて
こちらもペコッとして…頭を下げた時 女の子の手には 薄汚れたひつじが……


すぐに母親の顔を見上げたけど
気づいていない

てゆうか

見えてない?

あの頃 何でも頭に浮かぶような感覚があり

あの薄汚れたひつじの縫いぐるみ
元は 位の高そうな人で 彼女の家の庭に埋まっている何かを掘り起こしたいという深い念がついているように感じた…


わかったところでどーする事もできないし、またする気もない…


とにかく自分は
早く 周囲の大人達に正常!?だと
認めてもらい
この生活から抜け出さないと
自分自身の事で
手一杯だった

心配しなくても
おそらく いつか誰かが解決するはずだから…


受付に呼ばれて
プレイルームから出て行こうとした時…

幼稚園の制服を着た男の子がぶつかって来て
あやまりもせず

ふんむかっ やんちゃな子!!

プレイルームに入るなり

きったね~
きったないイヌっ!!

って言ったあせる

支払いを済ませ
さっさと家に帰ったけれど…

このセンターへ通った二年間の間にもまた 色々な不思議な体験をするわけなんです…。
半ば強制的に
通っていた…

2週間に一度の
カウンセリング

毎日、その日の出来事や思った事を日記のように書いて提出する

それに添って聞かれた事に答えていくという形式だ…
慣れてくると
カウンセラーや
両親が安心するような事を書いて…

結局は中1の終わりから卒業するまで2年間通った

カウンセラーの診断は 幼い頃から夏休みを祖母宅へ預けられていた事による愛情不足から、情緒不安定による小児うつ病だそうだ…

おかしな言動や行動の後 高熱が出るという症状が
寂しい かまってほしいという願望の表れだそうで…

笑っちゃう………
聞かれた事には

お花畑 楽しく遊ぶ子ども 散歩をする親子 など
明るく暖かいイメージのものを答えると喜ばれた…

ある日


プレイルームで待っていると

低学年ぐらいの女の子が母親とやってきた…

手には、薄汚れたひつじの縫いぐるみ、

ソファーに腰かけ

サアちゃん、ママね 先生とお話してくるね…


帰りにねっガム買うんだよね×3

サアちゃんダメよ
はいはい
なんども言わない同じ事は二回まで×2

母親はニコッと会釈して その子を置いて行った…

この子はどうしてだか
文末を三度 リサイクル繰り返すらしい


黙ったままいると

だんまりはダメだよメエちゃん×3

ふっ!同じ事は二回までと心の中でツッコミいれて

無――視

するとまた1人で喋りだした…

穴掘っちゃダメだよメエちゃん×3

ダメダメママに怒られちゃうしょう×3


もう買いませんって×3


痛い痛い引っ張っらないで ダメダメ メッ×3

何のこっちゃ!?

自分も 子供だったもので…

むかっさっきから うっさいんだわ~

おんなじ事何回いってんだよむかっ!!

したら 急にシーンと黙って…

やばっあせる

もしかして泣く?
女の子を見ると

白目向いてぶるぶる震えながら…

押し殺したようなカスレ声で

我は かがみ 何とかの さかうえの何とか きりしまごぼうじゃ……見つける前ぬしの…

とにかく 何かが中に入ってしゃべってる感じで、
声も小さくて カスレ声だから 聞き取れなかった…
のはずだけど、自分には何故か、
ぼんやりとだけど内容は理解できた…
だんだん 白い泡が 女の子の左右口元から出だして

思わず すいませーん すいませーんと泣きながら大声で人を呼んだ…
次回つづく…
携帯にかけたが…出ない

皆 店で店長の姿を見ていないという…

じゃあ更衣室からそのまま帰ったんだ…

次のシフトまで2週間

その間に 次のバイト先 探さないと…

1週間後 財務処理を担当しているという人から携帯へ連絡が入った

今週末をもって
店を閉める事になったので 私物を引き揚げ 制服を返納して下さいとの事…


ほんと いきなりだ…今月一回しか入れてないガーン


すぐに 近くの焼き肉食べ放題の店に電話してみたが空きはない…


制服を返す為 店に行くと

駐車場には 数台のトラック
中へ入ると
厨房の中がガランとして
山積みになった
段ボールが置かれているだけだった

更衣室の前で
誰かいた…


厨房に入ってた人だろう…
厨房の人とは あまり話さなかった
会っても 挨拶程度だったので
顔も あんまり覚えていない…

ちょこんと頭を下げた

なにも言わず 更衣室のドアを指先して
ここ? 入る?

って

自分も 合わせて首だけ うんうんて うなずいた…

今 、入らない方がいいよ

と言われた

自分はピンッときた…

多分 店長が いるんだ…

会っても 何言っていいか わかんないし…

中からバンッ バンッって音が聞こえた
やっぱ 店長がやってる…と思い

先週の日曜もね
~って 店長が落ち込んダウンでた事を小声で話した…

会ったの?

と聞かれ 更衣室からそのまま帰ったんだと思う その日皆は会わなかったらしいから…
と説明した

ふーん…

そうしてる間に
中が静かになったので ドアを指先して 入りますか?

自分がドアを開けると 店長はいなかった!!

代わりに 作業員の人が バンバンってロッカーを壁から 外していた

急いで私物を取って 更衣室を出た

それから おかしくなって 爆笑してしまった…

店長が 頭ぶつけてる って か ん ちが い ヒヒヒヒ 笑い過ぎて うまく喋れない…


なに笑ってんの?

へ? だからぁ~さっき てっきり店長が やってるって思ってぇ
ちがくて おかしくってぇ

店長…今月の頭にナクナッタヨ…

正社員だけに 連絡あって パート アルバイトには連絡しなかったらしい…

駅前のサ店で詳しく話を聞いた

夏休みに入っても売り上げ下がってるままだし かなりオーナーからプレッシャーかけられてて 先月の半ばから 体調不良で休んでたらしい
うつ状態がつづいていて神経内科にも通っていたという

退職する事を奥様と話し合い、次の日 奥様が買い物に出て帰った時に発見、直ぐに病院に運んだけれど
それでも3日間は頑張ったらしい… 4日目の朝に とうとう…

亡くなったのは、今月の4日の土曜日

話しだけ聞いて帰ろうとした時、

更衣室で店長見かけたのって いつ?

自分は あわてて返答にこまったあせる
今月バイトに入ったのは5日の日曜だけ…

もしかして 亡くなった後で見た?
……。どうして
いつも気がつかないんだろう………
そっかあ、店長 亡くなった後も店が気になってんだね~

と、ちょっと

意外!!今まで真剣に聞くふりしてバカにされたり 陰口言われたり 親でさえ カウンセリングを強要したのに…

この人は 自分の言った事を信じてくれてる?

もしかしたら この人なら 自分が今まで悩んできた事を真剣に聞いてくれる!!って


それから二時間喋り続け、黙って聞いてくれたのが

今も仲良し!?の、蒲田さんこと、かまちゃんだったんです

これが かまちゃんとの 出会い…
この後、かまちゃんの新しいバイト先へ 自分も行く事になり また色んな体験をするわけなんです!!